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三人三様8 合コン体験~腐二次創作弱虫ペダル福新泉、福富目線
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政治部の、成田からのたっての頼みで、合コンに参加することになった
6対6。
相手はナースだという。
俺だけが行けばまた浮気だなんだ言われるし、その、何だ、いいかげん俺たちもゲイ疑惑が強まってる。
ここらで一発違うよ(のフリ)しとくのも悪くない筈。
やですよーっの塔一郎と、たまにはいいかなの隼人を伴って参加した。
ところはS町の繁華街。
カフェバーとかいうのか?
何がめっきりこういう場所、ご無沙汰してたなぁ…
約束の時間きっかりに、六人の美女が現われた。
よくいう優劣はない。
いずれ劣らぬ美女揃いだ。
向こうが品定めをしている気配が感じられなくもないが、俺的には、粋にスーツを着こなしている塔一郎も、ラフに着崩している隼人もいかしてる
俺は場違いな気がする…
予感は当たった。
乾杯の直後から、女性陣の視線は塔一郎に集中していて、サラダは取り分けるは酒は注ぐは、どうなってるんだ状態。
成田と連れ二人はついに怒って先帰り、俺と隼人は帰るに帰れず、間抜けな父兄みたいにその場に居残っていた。
女性たちは明らかに俺らが邪魔みたいで、一人は俺らを睨みながら帰った。
残り五人。
二人が酔いすぎて撤退し、残るは三人。
河岸を変えようという話になったが、塔一郎は完全に出来上がって、うつらうつらしている…
三人の女性たちと俺たちが同時に気づき…
その途端女性陣は豹変した。
察し悪すぎません?
あたしたち塔一郎君と飲みたいんです。
同僚か先輩か知りませんけど何過保護やってるんですか!
あとの介抱はアタシたちしますから、お二人はここでお引き取りください。
お引き取りくださいって言われちったよ…置いてく?
置いて行きたくないなあ…
この女性陣怖い…
確かに…
でも、どっちが反撃する…?
隼人と目で会話していたとき、酔った塔一郎が突然がばっと身を起こした。
目が完全にすわっている。
やばい! こいつ! 何か言うぞ!
俺たちが止める間もなく、塔一郎は酔眼を女性陣に向けた。
「コラァ女狐ドモ! 何調子に乗って寿一と隼人にイチャモンつけてんだ!」
「と、塔」
止めようとする俺たちを振り払い、酔った勢いそのままを彼女らにぶつける。
「だいたいてめーらはお二人のことがわかってない! 寿一はな! この間ニャイアンツの優勝記事書いて局長賞貰ったんだぞ! 隼人はな、銃弾、砲弾かいくぐって戦地のレポートずっと送ってたんだぞ! おまえらそういうことちゃんと知ろうとしたか! 僕はお二人が大好きなんだ。おまえら反省しろおおおっ!」
とばかり、ガンガンに言ってからバタンと倒れた。
「塔!」
「塔一郎!」
隼人と二人で引き起こすと、何のことはない、塔は眠っていた。
俺が背負い、隼人が私物を持った。
女性陣に挨拶する。
「こんななんで、今日は連れて帰ります」
「失礼の段は平にご容赦を…」
一礼して去ろうとする背中へ、一人の女性が声をかけてきた。
「あの…」
ちょっと振り向くと続けた。
「ごめんなさい…私たち…」
「お互いさまです」
隼人がウィンクしてバキュンした。
効いたかどうかはわからなかったが。
マンションまで歩いて帰った。
背中の重さが快かった。
眠れる美男子は数分おきに、
「隼人、寿一、好きー」
と繰り返している。
「これは店で言わなくて良かったな」
「ああ、良かった」
「俺もういちどハート射抜かれた」
「俺もだ」
並んで黙って歩いてゆく。
俺と隼人と塔一郎。
女性陣には申し訳ないが、やっぱり手放せない気がする…
後日成田から、ナースさんたちから再試合? の申し込みがあったと聞いた。
友だちが増えるのは良いことだと思ったので、乗り気だと答えておいたが、成田もそのご友人らも『俺らが嫌だ』と言って、今もって再仕切りはしてくれていない。
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