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饒舌
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「俺な、白木由邦って言うねん」
「あ、ども…」
「高校入学したばっかやねんけど、なんか親睦会とか言うてクラスで京都来てんねん。京都とか、ほんま何回目やねん!て言う程行っとるんやけどな」
カフェに入りそれぞれ注文をした。俺を助けて?くれたこの男、白木由邦と言うらしい。俺が質問する訳でもないのにペラペラと次から次へと喋り出す。
ていうか、高校入学したばっかって…年下かよ……。
「お兄さんは?名前何て言うん?」
「優木理央…」
「ゆうき?りお?は?どっちが名前なん?」
「理央だよ…優木は苗字だ。優しい木で優木」
「あー、はいはいはい!成る程ね」
何が成る程なんだよ…。頬杖を尽きながらジト目で白木を見る。
「お待たせいたしましたー」
運ばれて来たのは。アイスコーヒーと宇治抹茶パフェ。カフェって言っても茶屋見たいなもので和風な雰囲気が落ち着く所だった。
「理央アイスコーヒーだけなん?」
「おう」
「ほっそい体してんねんからもっと食べへんとー。あんま食べてへんから倒れたんちゃう?」
「白木君とは違って胃袋小さいんだよ…つかそこまで細くねぇよ…」
「え、ちょ、苗字に君付けとか辞めてやー!むっちゃ距離感じるやん。てか、細いて、俺よりちっさいし」
「これでも170はあるわ」
一人できゃっきゃきゃっきゃしてる白木、由邦。
「由、邦は…何で1人なの?親睦会てクラスとかで行ってるんじゃねぇの?」
「それがさー、俺の班にカップルおるんやけど喧嘩始めよってさ~気まずくて1人で自由行動してたんよ」
いいのかそれは。
「まあ、集合時間までに戻ればええ話やし?今は理央とおるから遅れるとも伝えといたし大丈夫やろ!」
笑いながらパフェを頬張る由邦。
「アイス付いてる…」
「ん…」
由邦の口の端についた抹茶のアイスが気になり人差指でちょん、と取ってやった。
「さ、さんきゅー…なんか恥ずいなぁ!」
「何がだ…」
何故か由邦ははにかみながらまたパフェを頬張った。それにしても旨そうに食うなぁ。前田といいこいつといい。チャラそうな奴ほど甘いもん好きだよな…。
ぼーっと由邦のパフェを食べる姿を見ていたら何を思ったか、
「何やー、食べたいん?しゃーないな~、ほら」
は?
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