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嫉妬
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「こう、し、…な、にすんだよ!」
首元を噛み付かれた事に気付く。浩志の頭を離そうにも腕を押さえられていて何も出来ない。
「っ…」
腕はずっと押さえられていて痛みしか感じない。恐らく離された時には跡が付いているだろう。首から胸にかけての乱暴な愛撫には快感半分恐怖半分といった感じだった。それにしたって浩志の荒々しさの意図も分からないし何よりさっきから顔がよく見えず表情すら分からない。
いつもの優しい浩志じゃない、訳わかんない、けーちゃんにされた事思い出したり、とか頭ぐちゃぐちゃになってもう知らない間に目からポロポロ涙が零れてた。
「も、…辞め、ろって…」
「…!」
「離せ、…よ…」
嗚咽混じりになりながら離してくれと浩志に言う。今の浩志にこんな事されたって嬉しくも何ともないし怖いだけだった。泣くなんてめちゃくちゃ情けないじゃんとか思いながらも涙は止まる事を知らない。
すると、
「……理央…ごめんな、ごめん」
「うっ…く、うっ…」
腕の拘束を解き体を起こされふわりと浩志の腕に抱きしめられた。背中と腕に回る腕。ごめん、と頭を撫でられる。泣いたまま浩志の胸に顔を押し付ける形になる。
「ごめん、…ちょっと自分でもごちゃごちゃんなってたわ…悪い」
「っ…」
背中をさすられる。その手つきはさっきのものとは全然違っていたけどまだ少し怖くてビクッと反射的に体が反応してしまった。そうすればまた浩志は強く抱き締めてくれた。
「理央が…せっかく俺の部屋来てくれたし久しぶりにこんな近くで会えるなんてめちゃくちゃ嬉しかったし、浴衣姿がすごい似合ってるし…でも、そういう格好で宇野に、なんて話されてなんか自分の中で冷静でいられなくて…変な嫉妬した。怖かったよな…」
抱き締める腕を緩めて俺の頭を撫でながら話す浩志の目はいつものように戻っていた。ああ、よかった、いつもの浩志だ。って分かってホッとしたしホッとしたらまた違う涙が出てきた。しゃくりあげながら浩志の胸元のシャツを握って顔を埋めた。
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