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紛れもない偶然
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「っだーー!すっげぇ!」
「なかなか立派だな」
「はー、すご」
今日の泊まる場所はホテルではなく旅館に変更になった為その旅館に着いたのだが、かなりの大きさ。そして高級感溢れる造り。
「旅館か~、いいね~、趣あるわ~」
「高明の口から趣とかいう単語出てくるとか…」
和室か…。外は…露天風呂か。
久しぶりに吸ってなくて一応持って来てはいたけど…ホテルならまだ吸えた。でも旅館となるとあまりよろしくないとは思っている。というか身体にもよろしくないのも分かってるけど…。ズボンのポケットを外から触り箱の確認をしてると、
「お前まだ吸ってたの?研修旅行にまで持って来るなよ…」
「……旅のお供」
「ばーか、バレたらどうすんだよ」
「そんなヘマしねーよ」
「はぁ……程々にしろよ?神戸にも見つかったら面倒だろ」
「おう……」
荷物を持ちながらクラスごと旅館に入って行く。出迎えてくれた仲居さんに案内され部屋まで歩いていく。途中、大勢で休めるような大きな広間がありそこのソファで男女が言い争いをしていた。
「おお…すげぇな…喧嘩か?」
「旅館なんだからあんな大声でやらなくても…」
遠巻きに喧嘩を眺めていると…
「あっれー?何でおんのー?!」
随分と間延びした呑気な声が聞こえた。
「え……」
「?」
「誰?あいつ」
「さぁ?」
振り返ってみれば、
「やっぱ理央やんなー?!何でおるん?」
「由、邦……お前こそ」
「俺ー?俺は何でここにおるんでしょーかー?」
「まさか……」
ソファでいまだ揉めている男女を見やる。
「ここ、泊まってる…と、か?」
「大当たり~!」
「マジ……?」
どんな偶然ですか神様…。
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