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風呂はまもとに…入れる?
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で、
「何でお前が入ってくんだよ」
「えー、いーじゃん別に~!俺も早く風呂入りたかったんだよ!」
「ふざけんなよ…」
ゆっくり、ゆーっくり露天風呂に入って疲れを取りたかった。なのに、
「せめぇんだよ!」
「俺じゃなくて風呂に言ってくんない?」
「アホ!お前が入って来なきゃいい話だろ!!」
「優木ー、冷たいぞー」
「わっ、ちょ、くっつくな!!!」
「あいつら仲いいな~」
「優木は心底嫌そうな顔してるけどな」
わずかに見える外の様子を眺める2人。
部屋についている露天風呂に入ったはいい。一番風呂貰ったから機嫌よかったのに…。昨日に引き続き前田が露天風呂に入ってきた。ふざけんな俺の唯一の安息の時なんだ。そもそもこの風呂の造りからして男2人はキツすぎる。脚も碌に伸ばせねぇじゃねぇかよ!
「おい、本当…邪魔」
「ケチだなー」
「そういう問題じゃねぇ」
「あ!…ていうかコレなんだよ」
「は?」
「コ、レ!」
何かと思い前田の方を見ればスッと前田の指がそっと首筋に触れた。
「ぁっ……」
やばい。変な声が出てしまった。そんな事を思っても時既に遅し…。前田の驚いた顔。首筋に走るピリッとした痛み。少しずつ熱くなっていく顔。
すっかり忘れていたがそこには紅い痕がついていた。なに、痕付けてんだよ!!と付けた奴に向けて頭の中で怒りを露わにしておく。しておきながら手のひらをすかさず首に持っていきその痕を隠す。……もう遅いけど。
「や、やっぱそれキスマークってやつ?」
「………」
気まずくて目を逸らすしかない。手で首を押さえながら前田から顔を背ける。
「俺でも女の子の部屋行かなかったのに!お前…やる事やってんな…」
「うるせぇ…」
「つーか、そういう顔すんなよ…普通に可愛い…」
「は…?」
前田の手が伸びてきて俺の頬に添えられる。
「おい!!高明、優木!とっとと出ろ!俺も井下も風呂入りたいんだけど?!」
「よ、義明!!」
突如庭と部屋の境の扉が開かれ倉沢が叫んできた。前田が俺からパッと手を離しバチャバチャッと湯が波を打つ。
「優木もまたのぼせんなよ?」
「おう…」
前田の後に続いて露天風呂から上がる事にした。
俺いつになったらまともに風呂入れんの?
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