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「出席取るぞー」
昨日は久しぶりに翔と帰った。ここ最近は部活が忙しいらしく終わるのもかなり遅かったから1人で帰るのが殆どだった。だから1人じゃない帰宅路がなんか嬉しかった。翔はやっぱり一緒にいると落ち着いた。
「前田ー、三津山ー、柳ー、山田ー、優木ー、…お、優木珍しく朝から来てるじゃないか。いいぞー。横井ー、横山……」
朝家を出ると外は曇っていた。どんより。そんな感じ。こんな日に限って朝早く目覚めてしまった。なんとなく早めに学校に来て教室にずっといた。朝練終わりの翔が教室に来てびっくりしてた。
早く学校に来た所で、授業の内容が頭に入ってくることはなかった。これじゃ出てる意味ないのは分かってるけど。ぼーっと机に頭のせて、窓の外見て、あー雨降りそうだなー、なんて。先生も俺が授業に出てるだけいいと思ってるのか何も言って来ない。
朝早く来たはいいけどまともに授業を受けないまま昼休みになってしまった。
「保健室行ってくる…」
「おう…大丈夫か?」
「大丈夫大丈夫」
そう返事はしたものの翔は苦笑いしてた。心配かけないようにしてるのに心配されてる…。ごめん。
「失礼しまーす」
「……久しぶりに見る顔だな」
今日はけーちゃんがいた。
もうベッドに潜り込みたいくらいだるかった。
「おいこら、ベッドは病人の為にあんだぞ」
「俺病人」
「嘘付け」
けーちゃんの悪態も今は気にならないほど寝込みたかった。
「どうしたー?理央ちゃん」
「…どうもしない」
「お前が朝以外くるの久しぶりだから何かあったとしたか思えない」
「煩い…」
「お前なー…」
もう何を言っても無駄だと思ったのかけーちゃんは諦めて仕事を再開しだした。暫くはここにいさせてもらう。
そう思ってたのに。
....____《2-A優木理央……至急…生徒会室へ》___...
1番聞きたくない声だった。
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