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「んっ、あっ…待って…」
瞬間顔を上げてしまい声が出てしまう。
「首……弱いんやな」
「しゃ、べんな…そこで!…っあ、」
フーッと冷たく息を首筋にかけられる。ピクリと肩が上がるのを由邦が気付く。
「ほんまかわえ…」
「んっ、…」
背中からわき腹、肋にかけて順々になぞられなんとも言えない感覚が這い上がってくる。膝に力が入らなくて由邦に捕まって立っているのがやっとだった。
由邦の手が前に回ってきた時だった。遠くから、声が聞こえた。
(やばいっ…人が来る…?!)
「理央ー」
次第に近付いて来る声に冷や汗が出てくる。
「は、なせ!由邦!」
その声は紛れもなく浩志のものだった。
「えー」
「人来るから!」
「ええやん」
「よくねぇよ!…ちょっ!」
なおもシャツの中に手を入れたままの由邦。その間にも声はトイレに近付いて来ている。由邦から離れようにも強く抱きしめられ逃れる事が出来ない。
足音が男子トイレに入ってくる音が聞こえる。
「理央ー?……………」
最悪だ。
「あれ?昨日の会長さんやん」
「………」
呑気に浩志におはよーさんなんて挨拶かましてる由邦の腕に捕まってる俺。浩志の顔が見れなくて目を逸らすしかない。由邦の挨拶に浩志が答える気配はない。
「…理央、クラスの奴等が探してるぞ」
「お、おう…」
多分翔達が中々戻ってこない俺を心配したんだろう。担任か誰かが会長の浩志に探しに行くよう言ったんだろうけど…。それにしても低い声が明らかに怒気を孕んでるのが分かる。
「あー、理央急いでたん?」
「さっきから言ってんだろ…離せ」
「寂しなるな~」
「おい!」
腕に込める力が強くなった。
「クラスの奴等を待たせるな」
由邦の腕から俺を無理やり解放させると、行け、と言ってトイレの外まで誘導させられた。その時の顔は無表情で俺の腕を掴んでる手も力が強くて痛かった。
浩志もそのまま一緒に行くと思っていたらまたトイレの中に戻ってしまった。どうしていいか分からなかったがとりあえず乱れた服を戻し皆の所へ向かった。
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