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過去9___噂
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それはある時起きた。
二階の渡り廊下を歩いていた時だった。渡り廊下の下の一階の通路で何人かの話し声が聞こえてきた。
「やばいんじゃね?」
「だよな……でもめっちゃキレてたよ、木田の奴」
「なんつーか、今更って感じだけどな」
「一年以上前だろ?」
「うん。でもなんか高校の奴ら集めてるみたいだからさすがに優木もやばいかもな」
優木って俺か…?木田って……まさか、木田翔太?
俺は早急に一階へと走った。
「おい」
「うわっ!ゆ、優木!!」
「何の話してた」
「え、や、…そ、そのっ…」
「言え」
3人ぐらいがしゃがみながら話している所に俺が話しかけた。何の話をしているか問えば吃りながら目を泳がせる。それでも構わず話の内容を聞き出す。俺の名前が出ている以上聞かずにはいられない。
「えっと…、その…き、木田先輩が優木に仕返しするとか聞いて…」
木田翔太はいつかボコった相手だ。一つ上で春には卒業していたはずだった。それに何で今更。
「あいつ、高校入って…他校の奴らと絡んで力ついたから…じゃね?」
「かもな…だって、今更感…あるよな」
「うん……優木も、大丈夫だとは思うけど気を付けた方がいいぜ?」
「……おう」
木田は何かと俺を目の敵にしてたから俺もいつも警戒していた。くだらねぇ事で喧嘩ふっかけてくるから一度ぶん殴ってやった。
1人じゃなんもできねぇからって高校入って仲間付けてからの仕返しって、だる。
なんとなく嫌な予感を感じながらその日一日を過ごした。
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