アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺は伝えました
-
_________
_______
_____
____...
「高校入ってからは1人暮らし始めたんだ。別に遠くはない。3駅くらいで隣町なんて行けるんだ。それでもあの場所にはいたくなかった」
ベッドに寝転びながら浩志に全てを話した。
「だからびっくりした。琳が現れたのは。俺が今住んでるとこくらいの情報なんて今の時代いくらでも知り得る事はできるからな」
浩志のいる場で言うべきではないものか…。
「琳は憧れ以外の何ものでも無かったよ……当時の俺には琳は輝き過ぎてたんだよ、俺が汚過ぎて」
「………」
チラリと浩志を見れば黙って俺の話を聞いている。
「最近楽し過ぎて、色んな事忘れられてたんだよ。でも無意識に、なんとなく、重ね合わせてたのかもしれない。祐と倉沢、隆と前田。あいつらと一緒にいると楽しいけど怖くなる時もあった」
また失ってしまうんじゃないかって。
俺と一緒にいたら。
「でもさ、浩志と出会って…俺は少しずつだけど安心できてたんだよ。浩志といたら大丈夫かな、って」
もう一度浩志を見れば間抜けに驚いた表情をしていた。
「あ、当たり前だろ?」
フイッと顔を背けられる。耳が赤い。滅多に見せない照れた姿に思わず笑ってしまう。
「まーなー…琳が俺を見つけちゃった以上俺も向き合わなきゃな、とは思う」
「あぁ…」
「翔もまた、迷惑かけるかもしれないけど……よろしく」
翔は無言で頷くと、帰るわ、と言って部屋から出て行った。
そして…
俺と浩志の2人きりになった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
131 / 231