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過去17___交錯した思い(桐島琳)
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「理央、こねーなー…今日も」
「おう…」
夏休み。理央とは連絡を取らなくなった。
否、取れなかった。
そう、あの日から。
あの後理央を井下のもとへ届けた。本当は傍にいたかった。理央が目を覚ます時まで。
しかし、俺はもうこの怒りをどうしていいか分からなくて……いや、もうただ1人にぶつけるしかなかった。
クラスの中でもそういう関係の奴らと絡んでたり詳しい奴に、木田が理央を呼び出した場所に心当たりがないか聞いた。そうしたら祐と隆が理央の元に行ったと言い出した。どういう事だ、理央はもうこちらにいるはず。まさかあいつら2人で…。
「木田達はよくあの製鉄所の空き倉庫とかで溜まってたよなー」
「そうそう、だから祐と隆も…って、おい!桐島?!どこ行くんだよ!!」
すぐさま聞いた場所へ向かった。
向かった先はもう酷い物だった。
地面に倒れているのはどうみても祐と隆だった。2人とも意識はあるものの体を動かすのも辛そうだった。その周りを囲むように幾人もの男達が立っていた。その奥に1人鉄鋼の上に座っている奴がいた。ああ、こいつが木田か。
「あ?誰だお前」
木田が俺に気付いた。
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「…………なんか、琳には迷惑かけたな」
「なにが」
「お前すごかったよな、本当にヤクザの息子なんじゃね?」
「んなわけ」
「だってなー?祐ー。1人でぼっこぼこにしてたじゃんな?俺ら格好悪いわー」
そん時の事はあんま覚えてないのが実際の話。祐と隆を連れて帰りタクシー呼んで病院連れてった。
「理央このまま来ないかもな」
理央、
……お前は何をそんなに考えてるんだよ。
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