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隙
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着ていたパーカーを脱いでレジャーシートの上に置く。すると浩志がジッとこちらを見てきた?
「どうした?」
「お前パーカー……着とけ」
「はぁ?何でだよ」
何で?!海入れねぇじゃん!
「あらら?会長さん独占欲つよー」
「うるせぇな」
「ほら、理央とっとと海行こうぜ?」
「わ!ちょ、琳!引っ張んな!!」
よく分からないまま琳に海まで引っ張られた。
「ほら!そっち!」
「は?ちょっと、まっ……うわぁ!」
倉沢、前田、琳と4人でビーチボールで遊んでいる。腰より少し下まで海に浸かっている。
「高明ー、ちゃんと取れよー」
「ばっか!義明が下手くそなんだろー?」
バシャバシャと水音をたてながら遊ぶ。足元が重くて中々素早く動くのが難しい…それが楽しいんだけど。
「ほらー!優木ー!そっち行ったぞ!」
「うわ!おい、っつ!!」
前田のやつ!!いきなり過ぎんだよ!!
取ろうとしたら俺の頭上を華麗にビーチボールがスルーしていった。
「は?」
「「「あ」」」
俺以外の三人がハモるのとほぼ同時だった。
バッシャーンという音と水飛沫があがる。
「~~~っ」
「あっはは!」
「ありゃりゃー」
足元がフラついて海に背中から倒れてしまった。
「っ!くっそーー!」
「あ!おい、優木!頭ふんな!水!飛ぶ!」
「…お前のせいだろ?!」
ボールも少し遠くへ行ってしまった。
しょうがない…俺が取りに行くしかない。口の中に海水が入ってめっちゃしょっぱい。
しぶしぶビーチボールが浮いている所まで歩いていくと誰かがボールを持ってしまった。
「あ、……すんません。そのボール俺ので…」
「ん?ああ、ごめんごめん!」
「ありがとうございます」
金髪やら茶髪の大学生くらいの男子の集団だった。ポンッとボールを投げられる。
「俺、って言うからビックリしたけど君男の子だったんだ!」
「は、はぁ」
どっからどうみても男だろうが…
イラっとしてしまい少し顔が引き攣る。
「凄い可愛いね~、あ、俺達もビーチボールで遊んでるんだけど君も一緒にやらない?」
「いや…俺は、友達と…」
「いーじゃん、いーじゃん!ね?」
「おい!っ…」
腕掴んでんじゃねぇよ……馴れ馴れしいわ人の話聞かねえわでイライラが段々大きくなってきた時だった。
「すみませんー、うちの連れがなんかしました?」
「っ……琳!」
「あ?誰だよ……」
「こいつ俺の友達なんで。なんかしたなら謝りますよ?」
「……何でもねぇよ」
「そっすか、んじゃボールありがとうございましたー」
突如現れた琳により大学生達は少し怯み俺の腕を離し何処かへ行ってしまった。
「さんきゅ……」
「お前は目を離した隙に…1人でボールも取りにいけねぇのか」
「いやいや、俺悪くねぇだろ!!」
「お母さん心配で理央を1人にさせられない!!」
「馬鹿…気持ち悪い」
「でも本当に目離せないんだけど」
「うっ………」
グイッと肩を掴まれ耳に軽く口付けされた。
「っ…琳!!周りに人いんだぞ!!」
「大丈夫、わかんないって」
「~~~っ…」
耳を押さえながら琳を睨んでも全く動じずボールを脇に抱えながら俺の腕を引っ張ってゆく。
「続きやろうぜ?」
「はぁ……」
この海水浴……先が思いやられる……。
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