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海に来たけど(神戸)
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海に来たけど……
海に来たけどさぁ………
「理央ー!」
「んー?」
なんで桐島までいんだよ!!!
理央が海行かないかって誘って来た。前田、倉沢の提案らしい。普段こそ生徒会の仕事が忙しくて遊んでる暇なんかないが長期休みともなれば話は別だ。
そんなこんなで集合場所に来てるわけだが……
「浩志…来てくれたんだな」
「まあな…お前が変な事されても困るし」
ニヤニヤしながら俺を見る桐島琳がそこにはいた。こいつが来るとか今さっき知った。
車中も理央の隣りに座ったがもう片側には勿論桐島。ったく…。
「海……楽しみだな?」
「お、おう」
「おい、近いんだよ」
「気のせいだろ?」
事あるごとに理央にベタベタと触るから俺のイライラは募るばかり。
海に着いてからも桐島は理央にべったり。それに加えて他の客の理央に対する下心丸出しの視線に嫌悪を覚える。
俺の理央だっつーの……。
前田が場所取りをしてくれそこに荷物を置く。前田はせかせかして今すぐにでも海に走り出しそうだ。下はもう水着だったし上にはシャツやパーカーを着ていた俺たちも脱ぎ初めるが……理央から視線を感じた。
「ん?なんだよ、理央」
「?!……べ、別に何でもねぇよ!!」
ふいっと顔を逸らされた。なんだったんだ?
それにしても理央の裸を(水着は履いている)夏の海に遊びに来てる飢えた野郎たちに見せるのは些か、いや些かどころか全く許せない。
はー…俺いつからこんな独占欲強くなったんだよ……。
「理央、お前パーカー着とけ」
「はぁ?何でだよ」
「あらら?会長さん独占欲つよー」
「うるせぇな」
そんな事俺が一番分かってんだけど。
「ほら、理央とっとと海行こうぜ?」
桐島は理央の腕を取りそのまま前田の後を追うように行ってしまった。何か言いたげに俺の方をチラッと見た理央も引っ張られる様にして桐島に着いて言った。
なんだよ……理央も桐島にべったりじゃねぇかよ…。
桐島に楽しそうに笑う理央を見て変なイライラが増すばかりだった。
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