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魔が差して…:3
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理央と井下の分の飲み物買いに行った帰り、神戸に会った。
神戸は何故か両腕に女を連れてフラフラ歩いていた。
何してんの?あいつ。
それに気付いたのは俺だけではなく、隣にいた理央もだった。
ぐいぐいくる女達に理央は何も言えなくなってしまった。俺の腕を掴んで後ろに隠れるように下がった。
多分これが気に入らなかったんだろうな。神戸は女達を連れて何処かへ行ってしまった。理央は勿論物凄く悲しそうな顔をしていた。
お互いヤキモチすげぇなー、こいつら。
まー、仲違いしてくれた方が俺的には好都合だけど?
理央の肩に手をポンと叩きながら戻った。
「優木ごめんな?」
「なんだよそれ」
理央はあれからイライラしてて前田にも八つ当たりしていた。すると前田は理央に全力で謝り何故か浮き輪を借りてきた。
浮き輪って(笑)
思わず笑ってしまうのを堪えて2人を見てるとなんやかんやで理央が流されて2人で海に向かってしまった。
「あいつら…本当小学生みてぇ。おもしろっ」
「だな。優木はほぼ高明に無理矢理って、感じだな」
俺ら3人は砂浜でその様子を伺っていた。前田はきゃいきゃいしているが理央はボーッと浮き輪に腕を乗せているだけだ。
「なんだかんだ理央は前田に流されるな」
「断れないんだろうな」
「高明が強引なんだよなー」
3人で小学生みたいな2人を遠くから眺めていた。
そんな時、理央を見ていたらなんか様子がおかしかった。
「ん?どうした、桐島」
「いやー、なんか変だなーって」
何が?という倉沢にほら、と指をさす。
つーか、前田のいる位置がさっきと変わってんじゃねぇか。
理央は若干顔が俯きがちになっていて、時折前田の方に何か怒鳴っている。
「何してんだあいつら…」
最初こそバシャバシャと暴れていた2人だが次第に理央が動かなくなった。なんか、下向いてるけど……。
前田の奴片手海の中だよな?てか、顔近くね?まさか……
「え、なにどうしたの桐島」
「あのやろ…」
すぐそばにあったビーチボールを前田めがけて打った。
本当は石とかでもよかった。感謝しろよ。
「え?!」
「ビーチボール…」
倉沢が目を点に、井下がビーチボールを目で追う。
所詮ビーチボール。ふわりと飛んで前田に当たる。見事命中。
「んー、あいつ砂浜戻ってきたら覚えとけよ?」
「桐島の笑顔が怖い」
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