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1時間目
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少なくとも俺の知っている家庭科部は不良なんか所属しない、のほほんとした部活だと思っていた。ここ、一二三学園に来るまでは。
桜舞い散る並木道とかいうお決まりの文から始まる俺、川口涼助の高校生活。家から電車を3本乗り継いで1時間半。今日から一二三学園に通う。
結構有名な学校で、県をまたいだ俺の住む場所でもよく知られている。何もそんな遠い場所まで通わなくても、と親友に言われたがよいのだ。
ここにはわざわざ通うまでの魅力が・・・・あるのかもしれない。俺にはないのだけど。なるだけ遠い学校に通いたかったのだ。まあ、中学時代に色々………察してくれ。
そんなわけで守衛さんに見守られながら俺は新たな学校生活への一歩を踏み出すため、門をくぐり抜けたのだった。
一二三学園はキリスト教の学校で、入学式は体育館ではなく教会で行われるらしい。教会の入り口で新入生手引きを渡された後、中へと入った。
さすが教会、ステンドグラスが眩しいぜ・・・じゃなくて、席はどこだ。手元の座席表を見る。
一二三学園は幼稚舎から大学まであるエスカレーター式の学校で、高校からの編入者は生徒の約10分の1にも満たないらしい。つまり、ほとんど内部生ってこと。
自分の席を見つけたので座る。端っこの席だ。俺は1-D組11番らしい。というか出席番号があいうえお順じゃなくアルファベット順とかさすがキリスト教の学校だな・・・。
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