アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
その13
-
そうだ、俺はべつにまだ家庭科部に入るとは決めてないんだ。仲良くなって断りにくくなる前に退室しなければ。
「あ、あの。俺べつに家庭科部には入らな……。」
「あ"?」
「あ、いえ。家庭科部ニハイリマス……」
仲良くなる以前の問題じゃん!!
「川口といったか。俺は部長の松田だ。で、今日は来てないが副部長に2年の高坂がいる。で、この煩いのが一応家庭科部トップ2の本郷。無視してもいいぞ。」
「やだー、金ちゃんひどいー。文ちゃん泣いちゃうぞー!」
「それで、活動についてなんだが。」
あ、本郷先輩は完全無視でいくんですね。
「家庭科部はほば毎日活動している。日曜日は休みだ。平日はここ家庭科室で活動してるんだが、土曜日は、簡単にいうと課外活動をしてる。」
「課外活動、ですか?」
「ああ。たとえばバザーに出たりだとかボランティア活動をしたり。まあ、色々してるんだ。」
ふ、不良がボランティア活動ですと!?あと、バザーって。バザーってなにするの!?
「俺たちは普段自分たちで色々作ってんだ。たとえば今俺はエプロンを作ってる。本郷は巾着を。そうやって自分たちで作ったものをバザーに出してんだ。」
せ、先輩がエプロン………似合わない。全然似合わない。
「あとは、そうだな…この前のバザーではかき氷をした。」
「か、かき氷…」
ダメだ、俺の口角が震えてる。頑張れ俺、耐えろ俺。
「と、まあそんな感じで活動してる。休むときは必ず連絡しろよ。っつーわけでこれ俺の番号。」
手渡されたメルアドを見た俺はついに笑いを堪えきれずに笑ってしまった。
だって、だってだぜ!?このいかつい部長さんのメルアドがpyonpyonusagiだぜ!?ぴ、ぴょんぴょんウサギwwww
「なんかわりぃか。」
そう怒りながらも部長さんの顔は真っ赤だ。だめだ、無理だ。笑いが止まらない。
「い、いえ。いいと思いますよ。俺も、うさちゃん大好きですから。」
しまった、うさちゃんとか言ってしまった。絶対きもがられたよな…。
部長さんのほうを伺うと目をキラキラとさせていた。あれ、強面部長はどこへ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 35