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床と鍵
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「これはね、首輪と鎖を繋ぐ南京錠の鍵だよ。これが無いと鎖を引き千切るか、首を切るかしないと絶対に逃げられない。あ、首切ったら死んじゃうじゃん。俺って馬鹿だね」
クツクツと笑いながら、マコトはしゃがみこみ、右手に持ったハンマーを大きく振り下ろした。ガンッと耳障りな音がする。
「ひっ!」
「…あれ、失敗したかな?」
ハンマーは鍵ではなく、床に振り下ろされた。
マコトは何度も何度もハンマーを床に叩きつける。近くにいるタクミは、いつ自分に振り下ろされるかと思うと、恐怖で動けなくなっていた。
ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ、メキッ…。
マコトの口角が吊り上がる。
「これで逃げられないね」
マコトはハンマーを手にゆっくりと立ち上がり、真下でへたり込むタクミを見下ろした。
「ベッドに戻って」
「……」
タクミは未だに動けない。
マコトは表情を変えずに、横の壁をハンマーで殴りつけた。
ガンッ!
「ベッドに戻って」
タクミは後退りしながら、何とかベッドによじ登った。
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