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ちょっと待って! リクエスト
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ご飯を食べ終わった後にシャワーを浴びて部屋に戻ってきた。
暇だ。
どっかの誰かのせいで、ここ10日程は暇だと思える時間なんてなかった。
何をしようかと部屋を見回しても、あるのはトレーニング器具と本くらいだ。
汗をかくからトレーニングをする訳にもいかないし本でも読むか、と思って本棚から1冊抜きとる。
これは確か古代ローマについての本だったっけ、もう何回と読んでいるはずだ。
まあ、すぐに内容を忘れるから飽きる事はないんだけど。
そういえばこんな事書いてあったな、なんて思い出しつつ本を読んで、半分くらい読んだところで部屋のドアがノックされた。
誰だ?
ドキンちゃんやホラーマンなら律義にノックなんてあんまりしないし、てことはカビルンルンたちか。
もしかして、もう発明品が出来たのか。
すぐに本をしまってドアを開けると、やっぱりカビルンルンたちが手に布袋を持って立っていた。
「約束通り持ってきたよ!」
「おお、もう出来たのか!よし、見せてもらうから入れ」
「はーい」
4人とも中に招き入れてドアを閉め、座るところなんて無いから、とりあえず全員でベッドの上に座る。
今度からせめて座布団くらいは用意しよう。
「これの中に入ってるんだよな、見るぞ」
「ちょっと待って!」
早速見せてもらおうと思って、カビルンルンが持っていた布袋に手を伸ばすと手首を掴んで止められた。
何だ何だ、見せに来たんじゃないのか。
今更何を待てっていうんだ、とカビルンルンたちを見やると4人とも真剣な顔をしてこっちを見ている。
今まで見た事がないような顔に、思わず俺様まで改まってしまった。
「あのね、ばいきんまん」
「おう」
何か欠陥が見つかったのか?
いや、それならこんなに真剣になる必要は無いし。
まさか、作業中に何かを壊したのか?
別にそんな事で俺様は怒らないんだけどな。
そんな事を考えていたけれども、カビルンルンが言ったのは予想外の言葉だった。
「ばいきんまんは、僕たちのこと……好き?」
「へ?」
それまで的外れの事を考えていたからか、驚きで情けない声が出た。
何で今、そんな分かりきっている事を聞くんだ。
「そんなの、好きに決まってるだろ」
俺様の大事な相棒で、家族みたいな存在なんだ。
好きじゃない訳が無い。
それなのにカビルンルンたちは、わざわざ俺様に確認をしてきて、好きだと言ったら少し驚いたような顔をしている。
何だよそんなに意外だったのか、俺様少し傷ついたぞ。
「ありがとう、嬉しい!」
けど、そう言って喜んでいるカビルンルンたちを見て、まあ喜んでいるなら良いかな、とか考えていると、急に1人がこちらに手を伸ばして来て俺様の頬を両手で挟んだかと思うと、
キスをされた。
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