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ダメだ リクエスト
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俺様がイった事を確認したのか、カビルンルンたちが離れていく。
「うわぁ、いっぱいでたねー」
「ほんとだ、気持ち良くなってくれたんだ」
「僕、しゃせーって初めて見た」
「僕も!」
俺様の上で嬉しそうにカビルンルンたちが話している。
何でそんなに嬉しそうなんだよ。
違うって言っただろ。
ダメだって言っただろ。
何で、何で話を聞けないんだよ。
カビルンルンたちを止められなかった不甲斐なさとか、八つ当たり同然の怒りだとか、そういう物がぐちゃぐちゃになって、目元が熱くなってきた。
ダメだ、泣いちゃダメだ。
必死に堪えようとぎゅっと目を瞑っても、目の端からどんどん流れていく。
「わ!ばいきんまんどうしたの!?どこか痛かった?」
ほら、心配させたじゃないか。
だから泣いちゃダメだったのに。
俺様が首を横に振るとカビルンルンたちは少し安心した表情になってから、「じゃあ、どうしたの?」と聞いてくる。
話すために起き上がると、流れていた涙が今度はぽろぽろと零れ始めた。
「違うって、っ…言った、のにっ」
「何が違うの?」
そう言って1人がしゃくりあげている俺様を落ち着けるように、頭を撫でた。
いつもカビルンルンたちにやっている事を自分にされて、少し恥ずかしかったけれど、おかげで落ち着いてきた。
「お前たちの好きと、こういう事する好きは違うんだよ。だから、しちゃダメなんだ」
「違うってどう違うの?」
「お前たちの好きは、家族としての好きだろ?こういう事する好きは、恋人になりたいとかそういうやつなんだよ」
俺様がそう言うと、カビルンルンたちは不思議そうな顔をした。
何だ、今の説明が分かりづらかったのか?
そんなに難しい事じゃあないと思うんだけどな。
首を傾げてどうしたのか聞くと、1人が少し言いづらそうに話し始めた。
「あのね、ばいきんまん。僕たちの好きは、恋人にしたいっていう好きなんだよ」
「えっ」
「きっと、ばいきんまんの好きは家族としての好きなんだよね?」
そう聞いてきたカビルンルンに、何も返すことが出来ない。
だって、恋人にしたい意味で好きって。
「あのね」
そう言って話し始めたカビルンルンの顔は、申し訳なさそうではあるけれど、至って真剣だった。
「勝手に勘違いして色々しておいてこんな事言うのはおかしいって分かってるんだけどね、僕たちと…恋人になって貰えませんか」
4人とも俺様の返事を固唾を呑んで待っている。
答えなきゃ。
カビルンルンたちは俺様の大事な相棒でもちろん大好きだ。
でも、恋人になるのは、きっと出来ない。
この場で承諾したとしても、きっとこの後恋人らしい事をする時になったら、俺様はきっと出来ないと思う。
今傷つけるか、後で傷つけるか。
本当は傷つけたくない。
傷つけたくないけれど、どちらにせよ傷つけてしまうなら、
「ダメだ、お前たちの気持ちには、応えられない」
「うん…そっか。ありがとね、聞いてくれて」
「うん!ありがとう、言えてスッキリした!」
俺様の言葉に、やっぱりカビルンルンたちは傷ついた顔をした。
でも、すぐにいつもの様に笑って明るく振る舞う。
ああ、なんだ。
コイツら中身はもう立派な大人じゃないか、俺様なんかよりもずっと。
「うん…うん…、ごめんな…」
「あはは、ばいきんまん何で泣いてるのさー」
「謝るのは僕らの方だよ、ごめんね、すぐに発明品片付けるからね」
「あ、薬の下剤あるからそれも持ってくるね」
「それなら僕が持ってるよ!」
その後は全員で泣きながら片付けをした。
途中で顔を見合わせて、何で皆で泣きながら片付けをしてるんだって笑い合って、いつも通りに「おやすみ」を言ってカビルンルンたちは部屋に戻って行った。
きっと明日もいつも通りに「おはよう」を言うんだろうな。
その事に安心しながら目を閉じると、散々泣いたからか、すぐに意識はなくなっていった。
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