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新生活
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「蓮、蓮ってば!おいっ!!」
「んー?なぁに?」
「ちょっとこっち手伝ってくれよ」
俺達は無事に高校を卒業し、明後日から大学生になる。
高校2年の6月に、4年半も想い続けていた蓮と色々あったけど無事に恋人同士になる事が出来た。
付き合い初めて直ぐに俺と蓮は一緒の大学に行くことを決め、2人でマックのバイトを始めて約束したんだ。
一緒に暮らそうって。
『ずっと一緒にいようね』
蓮があの時に言ってくれたから、デートらしいデートともあまりせず、エッチも蓮には我慢してもらい、沢山お金を貯めた。
蓮の親と俺の親の了承を得て、俺と蓮は大学近くのマンションで今日から2人暮らしをする。
それで今は引っ越し作業を終えて部屋の片付けをしている所で、俺は食器棚を運ぼうとしているんだけど。
「もー、蓮!!早くしろよっ」
蓮はお気に入りのグラビア集を見つけて、なかなか手伝おうとしてくれない。
へらへら笑いながら、懐かしいーとか言って、座ったままこっちを見ようともしない。
「……もう知らねぇ。エッチはお預けだからなっ」
そう言うと、蓮はグラビア集を投げ捨て、慌てて玄関まで走って来た。
よし、グラビア集に勝った!
なんて、心の中でガッツポーズをしてみたり。
「なおちゃーん、怒らないで?」
「知らねぇ。一ヶ月お預けな」
「やだよ!もう何ヶ月してないと思うの?爆発しちゃいそうだよ」
「煩い。あんなもん見て俺を無視する蓮が悪い」
「尚、もしかしてヤキモチ?」
「んなわけねぇだろ!」
パシンと軽く頭を叩いてやれば、しょぼんと眉尻を下げて上目遣いで俺を見る。
付き合って初めて知ったけど、蓮は意外に甘えん坊だ。
ちょっとでも俺が冷たくあたると、しょぼくれた顔をして擦り寄って来る。
今も、俺に叩かれて俺の腹に頭を擦り付けているんだが、日に日に増していくスキンシップにどうしたものかと最近悩んでいたり。
嬉しいんだけど、勉強中とか、着替え中とかに手を出してくるもんだから、ちょっと…いや、かなり困っている。
「なおちゃん酷い」
「酷いのはどっちだ!!俺にこれを一人で運べっていうのかよ」
「そんな事言ってないでしょ?」
「だって蓮、全然手伝おうとしないだろ」
「そんな事ないよ。本片付けてたじゃん」
「片付けてたんじゃなくて、見てたんだろ!」
「うっ」
と、泣き真似を始めてしまった。
なんか、子供が出来た気分だ。
「もう!何だよお前は…」
「なおちゃん慰めてー!」
あれ、デジャヴだ。
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