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「…ほら、早くしてゆっくりしようぜ」
仕方なく頭を撫でてやると、俺の腹から頭を離し、顔を上げてニッと歯を見せて笑った。
うわ、蓮ってばすげー嬉しそう。なんか、こういう反応っていいな。
俺だけの特権みたいな感じで。
「部屋、昼までに片付け終えたら、エッチ解禁してやる」
「本当!?」
「おう。引っ越ししたらって、約束だしな」
大学合格して、親から二人で暮らす許可を得る事が出来たらセックスしてもいいと蓮と約束した。
初めて蓮とそういう事をしてから、猿並みに盛る蓮に俺の身体は保ちそうになくて、大学合格して一緒に暮らせたらヤっていいと条件を付けたのだ。
蓮は真面目な所があるから、約束したからには守り抜くと、今までセックスしないで我慢してくれている。
思春期真っ只中の男にこの条件は想像以上に辛かったと思う。
俺だって一応男だから、この条件にちょっと後悔した時期があった。
その間は…まぁ、想像して解る様に、1人で済ますと言うか、何と言うか。
「やったー!このまま尚と出来なかったらたまちゃん破裂するトコだったよ」
「たまちゃん言うな!ほら、そっち持って」
「はーい!」
食器棚の収納スペースに手を突っ込んで、2人で同時に持ち上げる。
蓮の兄ちゃんが譲ってくれた真っ白な食器棚。
蓮の兄ちゃんは今年大学を卒業して、車会社のTOYOTOに就職したらしい。
だから、会社に近い所に引っ越すとかで俺達にこの食器棚を譲ってくれた。
少し傷があるけどいいの?って言ってたけど、充分綺麗だ。
その食器棚をキッチンまで運び、壁から2センチ程空けて置く。
「よし、後は…」
部屋を見渡すと、まだ蓮の服やら本やら転がっている。
さっきまで一体何してたんだよ。
「なーおちゃん!」
「ん?」
「あのね、」
「なに?」
「えーと、」
「ウザイ早く言え」
「…俺、尚大好きだよ。今日から2人だけで暮らせるなんて、夢にも思わなかったよ。今ね、すーっごく幸せ」
本当に嬉しそうに顔を崩してそう言う蓮に、鼓動が速くなる。
あ…あ、やべ。
どうしよ。顔が熱い。
「…あ、はははっ!」
「え?何で笑うの!?」
仕方ないだろ。いきなりそんな事言われてどうしたらいいのかわかんねぇんだから。
「あー、もう、早く片付けするっ…!!」
ゴンと食器棚に身体が当たり、気付いた時には俺の唇と蓮の唇が重なっていた。
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