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「何でもだ!!仕事が終わったら自分で探すよ。お前だって女連れ込みたいだろ」
こいつと一緒に暮らしたら恋人も作れない気がするしな。
1人でAVだって見れやしない。
「仕事が終わったら店は閉まっているだろう。馬鹿かお前は」
いちいち腹立つ奴だな。
「お前不動産屋の社長だろ。会社閉まる前に探してくれてもいいだろうが」
「部屋があるというのに、何故それに甘えない。そんなに意地を張っているとロビーの女を落とせないぞ」
バレてる。そんなに俺は女を見ていただろうか。
「別に落とそうとは思ってねぇよ」
「焦るな。ゆっくり進めばいい」
「は?」
何言ってんだこいつ。
「お前の為にこのマンションの部屋を買ったんだ。だから、着いて来い」
聞きたい事は山ほどあるけれど、自動ドアを抜け、鍵で扉を開けてマンションの中に入っていた冴木を追って俺も中へと入る。
エレベーターが降りてくるのを待っている間、俺はまた冴木に何かされるんじゃないかと少し身構えていたけれど、乗っている間は互いに無言で何事も無く部屋の前に着いた。
最上階の一番端の部屋で、大体予想はつく。
この部屋は、かなりの高額だっただろう。
「はい、どうぞ」
部屋の鍵らしきものを冴木が俺の手に握らせた。部屋の鍵は丸い形状になっている。ハッキング防止か。
鍵穴に鍵を刺し、カタンと軽い音がしてドアノブを引いてみた。
「すげぇ…」
何だこの部屋は。すげぇ、空っぽ。
「どうだ、広いだろう?」
「当たり前だろ!テレビとソファーしかねぇじゃん!!」
玄関から見えているのはテレビとソファーと開けたカーテンくらいだ。
他は何も無く、リビングはガラリとしている。
「それは、これからお前と揃えていくんだろう?」
「え、何で?」
「一緒に住むのだから、俺だけの趣味に合わせるのは割に合わないだろう?」
「本気で俺の為に買ったのか?」
「そうだ」
「それは何で?」
「……」
えー。なんで顔赤くなってんの。
口元を手で押さえて視線を彷徨わせる冴木の反応に困る。
一体何を考えているんだこいつは。
取り敢えず靴を脱いで部屋に上がってみた。
廊下の壁は収納スペースにないっているみたいだ。右手にトイレと思われるドア。その隣に浴室。
リビングに入るとL字型のシステムキッチン。シンプルなシルバーの冷蔵庫。
さすがタワーマンション。食器棚はまったく必要がないみたいだ。収納スペースが沢山ある。
ベランダ側は全面ガラス張りで開放感のある窓。夜景が綺麗に見れそうだ。
「どうだ、気に入ったか?」
「うわっ!後ろからいきなり話し掛けんなよ!」
俺が住んでたマンションより断然いい。
格差がありすぎる。
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