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それから2年くらいたった頃だった。
心を閉ざしてしまった煌を心配した父親は、母親との思い出が詰まった家を引き払い引越しをする事にした。
そして、陽向の隣に住むことになった。
「煌君、よろしくね!うちは5人も男の子がいるからいつでも遊びに来ていいからね!」
隣の母親が優しく出迎えてくれた。
そして兄弟5人を上から順番に紹介した。
「で、この子が末っ子の陽向、煌君より2つ下の5歳歳よ。」
最後に一番上の兄の後ろに隠れたちっこいのを紹介した。
5歳…。自分の母親が亡くなった時の年齢だった。
ちっこくて、兄達に隠れて一人じゃ何にもできなさそうなのに。
こいつには元気な母親もいて、兄弟が沢山いる。
なんで。
自分には、母親もいない、いるはずだった弟もいない。
なんでこんなやつがオレに無いものを沢山もってるんだ!?
ただ憎たらしかった。
初めて抱く嫉妬心に、陽向と二人きりになった時に自然と言葉が出てきた。
「陽向、いいか⁉︎今日からお前は俺のものだからな‼︎」
他の兄弟には思わなかったが、何故か陽向にだけ困らせてやりたいという感情が芽生えた。
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