アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
新垣拓斗
-
抱きしめられたまま、どうしていいかわからずにいると、保坂が耳元で囁いた。
「なぁ、俺の体、温かいか?」
「……っ!ほ、保坂……?」
なに、なんか、雰囲気がさっきと全然違う……。抱きしめる腕に力がこもって、なんか抵抗できない…。
「相変わらず、可愛いな」
「っ!?」
驚いて思いっきり肩を押すと、さっきとは全然違う顔、ニヤリと笑って俺のことを見ていた。
なんか、ヤバい。てか、相変わらずって、どういうことだ…?
「その顔じゃ、覚えてないみたいだね。俺はあの時拾ったプリントに書いてある名前見てすぐ気付いたけど」
「…どういうことだ…。保坂、お前……」
思い出そうと脳みそフル回転させても保坂拓斗なんて人、全然出てこない。そんな昔の記憶?
「あぁ、俺親離婚したからさ、前の名前は新垣拓斗。小学生ん時同じクラスだったろ?」
「……!!」
新垣拓斗、覚えてる。あぁ、覚えてる…。あいつはなにかと俺に絡んできて、それで、確かあの時、俺のこと……。
「好きだって言ったの、覚えてる?」
「……覚えて、る…」
そう、告白、されたんだ…。卒業式の後。でも俺あの時は驚いて、どうすればいいかわからなくて、逃げ出した。
「なぁ、今度は逃げんなよ…」
腰に腕回されて、壁に押し付けられる。なんか、心臓めちゃくちゃドキドキしてる。
ヤバい、逃げらんない。力、強い。俺が妄想してたのは、こんなのじゃなくて、むしろ俺が保坂の立場で…。
「城田、好きだ。ずっとお前に会いたかった」
「っ!保坂…ま、待て、離せよ……っ」
「嫌だ。だって城田、さっき俺のこと見てドキドキしてただろ?」
「っ!?そ、そんなわけ…」
「今も、してるだろ…?」
保坂の顔が近い。どうしよう、キス、できそうなくらい近くて、保坂の言う通り、俺めちゃくちゃドキドキしてる……。
でも、このまま流されるなんて絶対嫌だ…っ!
「ほら、こっち向けよ…」
「ぁ…ほ、さか……」
どうしよ……、保坂の、めちゃくちゃかっこいい顔が、色っぽい顔が、目の前にある……。
キス、したい……。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
4 / 80