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高校時代
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やっと離れた唇に、荒く息を吐きながら俺は保坂を睨み付ける。
いきなり現れて、いきなりまた告ってきて、いきなりキスして、尻触るとか……ないだろ!!
「…んだよ」
ぽかんとした顔してたくせに、睨み付けたら俺の顔見ていきなりニヤリって笑ったから、俺は不機嫌になってさらに睨み付ける。
そうしたら今度はいきなり迫ってきて、抵抗する間もなくまた壁に押し付けられた。
「っ、離せ、よ…」
「…そんな顔してネコじゃないとか言われても、全然迫力ないよ」
「んだよ、それ…っ」
大きくて、男のくせに無駄にきれいな手が、俺の頬に触れる。
こんなふうにされるの、慣れない。だって俺タチだし、俺がこんなふうにする側だし。
睨み付けてたら、その手がだんだん下へ下りてきた。
「~~っ、や、めろ…!」
保坂の手首の辺りを掴んで離そうとしたけど、力が強くて離れない。
首触られるとか初めてで、ヘンな感じがする……っていうか、なんかヤバい……。
「ん…っ、は、なせ……」
親指で首筋撫でられて、背筋がゾクゾクする…。
なに、これ…、なんか、ヤバい、まじで流されてる……。
「保坂…っ、触んな……」
「ほら…すっげぇやらしー顔。そんなんでタチって………」
「…?保坂……?」
途中で言葉途切れて、何かを考えているように俺を見つめてる。
なんか、そんなかっこいい顔で見つめられると困るんだけど。
「城田…付き合ってるやついんの?」
「え…いないけど……」
急に静かで低い声になるから、なんか怖くなった。
俺の顎掴んで正面向かせて、保坂は俺のこと真顔でじっと見つめてる。
「高校ん時、誰かとヤったの?」
「……ヤった、けど…、高校、は、つまんなくて、遊んでばっかで……」
なんでこんな久しぶりに会った人に本音言ってんのかわからないけど、俺も真顔で保坂にそう言ってた。
保坂は、ほんの少し、表情を歪めた気がした。
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