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電話の相手
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「も、もしもし…?」
焦っていたからか、電話の相手を確認しないまま通話ボタンを押してしまう。
後ろから抱きしめてくる拓斗の腕が男らしくがっしりとしていて、電話しているのに赤面してしまう…。
『薫!久しぶり~!元気か?』
「っ、あ、か、海斗…!」
『なんだよ、そんな驚くことか?あ、もしかして今なんかやってるとこだった?』
「えっ!あ、いや、何も……ぁっ!」
『え?なに?』
海斗にばれるかもって焦ってたら、急に抱きついたままの拓斗が俺の胸を引っ掻いた。
そんなの誰にもされたことないのに、胸がきゅうっとなるような感覚に襲われる。
「なっ、なんでもねーよっ!それよりっ、なんか、用だったか?」
『ああ、そうそう、今度の日曜空いてたら久しぶりに会わねーか?春休み全然遊べなかったしさ』
「……っ、く…」
『薫ー?聞いてる?具合でも悪いのか?』
返事をしなきゃいけないのに、拓斗の唇が耳を這う。ゾクゾクして、口を開けたらヘンな声が出てしまいそうで……
「行っちゃダメ…」
「……っ!」
電話をしているのとは反対側の耳にぴったりと唇を寄せて、低い声で囁かれる。
背筋がゾクゾクとして、動けない。まるで拓斗に全身を支配されてしまったかのようだった。
「……ご、ごめん…俺、用事があるから…」
暗示にかけられたように、用事なんて全然入っていない、一日暇なのに、断っていた。
『そっか、まあ暇な時あったらさ、他のやつらも誘ってどっか行こーぜ!』
「うん、じゃあまたな」
『おう!』
電話を切った途端に拓斗の手が俺を強く抱きしめ、頬に口づけられる。
持っていたケータイが、床の上に転がり落ちた。
※海斗は、前作「エッチないじめ、されてます。」に登場する城田薫の友達、相原海斗です。
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