アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
拓斗の秘密と俺の作戦
-
お迎えに来た美佐さんとちょっとおしゃべりしてからたまごに別れを告げて、部屋へ戻る。いつもの流れだ。
だけど今日はちょっとだけ違った。
親から電話が来たらしくて、外で電話をしている拓斗を置いて先に帰ってきた。
さすがに電話してるところに一緒にはいれないし、どこでも常にずっと一緒にいたいっていうわけでもないし。
そりゃ2人きりの時間は好きだけど、本当にずっと2人きりでいるよりも、1人でいる時間とか、友達といる時間とかも大切にしたいって思ってるから。
俺だけじゃなくて、拓斗もそう思ってるから、過度な束縛なんかは全然なくて、そういうとこも良い関係築ける理由なんじゃないかって思うんだ。
「あれ?なんだこれ……」
部屋に入ってふと見渡すと、拓斗の机のそばに一冊の本が落ちているのが目に留まった。
拾ってみると、茶色いブックカバーがついているけど、漫画のようだった。
拓斗が漫画なんか読むんだって、ちょっと意外に思って中をパラパラとめくってみる。
「……え……、なに、これ……」
中身を見たのは、ただの興味本位だった。
「拓斗…こういうのが好きなんだ……」
その漫画の正体は、なんとBL漫画だったのだ………!
しかも、結構過激なやつ……。
なにこれ、拓斗、こんな趣味持ってたの…?
俺にも言ってない、拓斗の秘密……?
「…これ、なんかすごい…。俺、拓斗にこんな顔、させたいかも……」
その漫画に出てくるネコの子は、攻めに過激に攻められて、ものすごい気持ちよさそうに喘いでいる。
強引にされるのが好きみたいで、いやいや言いながら嬉しそうにしてて、なんか、拓斗に変換するとめちゃくちゃヤバい。興奮する。
漫画を読み終えると、拓斗の本棚の、同じようにブックカバーのついている本の横にそれをしまって、ソファに腰かけた。
多分、もうすぐ拓斗は帰ってくる。
帰ってきたらどうしよう。襲う…?襲って、みる…?
あんな漫画持ってるくらいなんだから、多分拓斗ってかなり性欲あってエロいに違いない。
それなのに今までしてきたことって、素股とか、お互いのを同時にとか、一緒にとか、そんなのばっか。
やっぱり拓斗、物足りないんじゃないのかな。
俺は意を決すると、ドアの陰に隠れて拓斗を待った。
そして、しばらくすると、ガチャリとドアノブが回って、ドアが開いた。
「ただいま、薫」
いつもの拓斗の声が聞こえて、ドアの陰に隠れた俺に気付かずに部屋へ入った拓斗の後ろ姿を捉えると、俺はすかさず鍵を閉めて、拓斗に襲い掛かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
46 / 80