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初めて
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中に馴染んだ拓斗の指を、自ら締め付けていることが嫌でもわかる。
嫌ではないけど、恥ずかしさはやっぱりある。
タチだった時、自分がしていたことを、拓斗にされている。
違和感はあるけど、もう嫌だとは思わなかった。
「薫、挿れていい…?」
切羽詰まったような声が、耳に響く。いつもより高くて、上擦った声。
そんな声聞いてダメなんて、言えるわけないのに……。
「挿れて……」
両手で顔を覆って隠したまま、消え入りそうなくらい小さな声でそう言うと、ぎゅっと抱きしめられた。
「好き、薫」
耳元で声が響いて、ぬるりとローションを纏った拓斗のモノが押し付けられる。
やっぱり怖くなって、ぐっと唾を飲み込んで目を瞑ると、両手を優しく掴まれた。
目を開くと、顔の上からどかされた手の間から、微笑む拓斗の顔が見える。
ちゅっと軽く音を立ててキスをされると、不安が少しなくなった。
「拓斗…ゆっくり、して……」
「うん、大丈夫。ゆっくりするから、痛かったら言って」
「うん……」
本当は痛くても痛いなんて言いたくない。拓斗に気持ちよくなってほしいから、途中でやめたりなんてしたくない。
だけど、本当に痛かったら、我慢して痛くないフリをしてしまうのは、拓斗に嘘をついてしまうことだから、それは嫌だった。
些細なことでも、大事なことでも、拓斗に嘘はつきたくない。
拓斗だってきっと、俺が我慢して気持ちいいと言ってたって知ったら、傷つくと思う。
逆の立場だったら、俺は嫌だから。
「あ……っ、すご…ほんと、に、はいって…る……っ」
拓斗の熱が、奥へと進む。激しい圧迫感と共に感じるのは、快感なのか苦しさなのかわからない。
「あっ、い、いた……」
「痛いか?もう無理そう…?」
俺が思い切り締め付けてしまっているからか、拓斗も結構辛そうだ。
「無理じゃ、ない…。ごめん、俺、力抜く、から…ちょっと、待って……」
深呼吸をするように、深く息を吐き出す。
その間、拓斗が優しい手つきで髪や頬を撫でてくれるから、俺は安心しきって、目を閉じて力を抜いていった。
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