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大きな背中
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食器を片づけながらふと窓の外を見ると、もう外は薄暗くて、星がひとつ、瞬くのが見える。
「薫、終わったか?」
「え?あ、ああ、もう終わる」
既に片づけを終えて山木たちとしゃべっている拓斗のところへ急いで行き、4人で食堂を出た。
廊下の電気は夜になると、オレンジ色に変わる。
薄暗くなった廊下を歩いて端にある部屋へ向かう途中、三浦と笑いながらしゃべる拓斗の横顔が気になって、ちらちらと見てしまう。
「おやすみ、また明日」
「おい、城田?」
「っ!」
ぼーっと拓斗に見とれていたからか、はっと気が付くと、山木の部屋の前にいた。
「あ、山木、今日も美味しかった、ありがとな」
「おう!また今度作ってやるよ!んじゃ、おやすみ~」
山木の部屋の隣は三浦の部屋で、その隣が、俺と、拓斗の部屋……。
「そんじゃおやすみ~」
三浦が眠気のなさそうな明るい声で言うのもほとんど耳には入らず、三浦が部屋へ入ると、拓斗の背中についていく。
ドアを開けて部屋に入ると、俺は目の前にある背中に抱き着いた。
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