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後ろにいるユーリスを突き飛ばすと、飛香はわなわなと震えた。
「ふざけてんのか!?や、やるならさっさと終わらせろよ!!」
いつ来るのかと怯えるより、この際サクッと終わらせてほしい。
痺れを切らした飛香はその場を立ち去ろうとした、が。
扉に触れる前に腕を引かれ、そのまま抱きすくめられてしまう。
「なっ…!?」
驚きのあまり言葉にもならず硬直していると、笑いを押し殺したユーリスが耳元で囁いた。
「こんなにあからさまに拒絶されたのは初めてだよ」
「あ、当たり前だろ!あんなのは女にするもんだ」
「アスカはそうゆうの、偏見あるんだ…?」
「そういうわけじゃ…」
「ヴァンパイアには、男女の差はあまり関係ないんだよ。元々繁殖機能がないからね…。だからセックスは、ただ快楽を貪るためだけのもの」
「……………」
すごいことを言っている気がするが、飛香の意識は別にあった。
腹の辺りに置いてあったユーリスの手が、意図を持って動いていることに気付いたからだ。
冷たい指がシャツの中に侵入してきたところで慌てて制止する。
「な、にしてんだよッ」
「俺はさ、人のモノが欲しくなっちゃうんだよね」
「はあ!?」
人の腹を弄りながら突然何を言い出すかと思えば、ユーリスは可笑しそうに笑った。
「もし君を俺のモノにしたら、ナギはどんな顔をするのかな…。サワは怒るだろうね…」
「俺は物じゃねえっつーの!」
物扱いは非常に腹が立ったが、飛香はそれどころではなかった。
両手で、しかも全力で止めているにも関わらず、ユーリスの腕はぴくりとも動かないのだ。
(こいつも馬鹿力かよ…!)
背丈も体格もそれほど変わらないはずなのに、まるで重量のある機械のように動く気配がない。
それどころか指は、飛香の腹と脇の間を擽るように撫でてくる。
今更のように行為に羞恥心を感じた飛香は、制止を施そうとユーリスを見上げた。
「おい…もう、やめ……ッ!?」
ユーリスの顔が近くまで迫り、息を飲む。
背中で両腕を拘束された飛香は、顎を掴まれると強引に唇を奪われた。
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