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倉2~R18腐、オリジナル
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三
私が投げ出された固い床は、旧体育館のもので、新体育館が出来て以来、殆ど誰も来ることはないが、もっと奥まったどこかとなれば、多分ここしかないだろう。
器具倉庫。
跳び箱、マット、サッカーゴール用のネット等々、もう使われていない様々な器具~新体育館には真新しいそれらが、ちゃんとひと揃いあるからだ~が、所狭しと並んでいる。
そしてそんなごたついて、埃っぽい場所の一番奥に、悪の巣窟はあった。
最初はよくわからなかった。
薄暗い中に、もぞもぞとうごめく、人のような、獣のような…
だんだん目が慣れて、かすかに見えてきたものは、床に放置されたバレーボール用のセンターネット。
その上で、何か人影がもみ合っている。
白い、美しい手足。
男の子。
私より、少し年上?
ネットの上で何してるんだろう。
あ。
自分の状況もすっかり忘れて、星田とともに奥の闇に目を凝らす…
わかってきた。
あの男の子は捉えられているのだと。
捉えているのは二人の男。
星田と同じ感じがするから高等部、だろうか、二人は男の子に…
してた…
星田が私にしようとしたすべて。
半裸に剥かれて、口にそれ突っ込まれて、後ろには別の男が、入れてる、入れるとこないのに…
何で男と男なの?
じゃない、何であんなこと、できるの??
同じことを星田も思ったみたいで、
「信じらんねえ。あれ、木川と島井だぜ。されてんのは北岡麟…全部俺のクラスだ…」
「うおっ」
うめき声とともに、口を使っていた島井とやらが果てた。
北岡とかいう人の、絡め取られてるネットの脇に、身を投げ出すみたいに横たわる。
「たまんねえ。頭ぶっ飛ぶぜ」
「俺も、もうイクっ」
木川の背筋がびくっとなる。
あれが『イク』ってこと?
ああ、男はその時になんて表情をするんだろ。
されてる方は?
されてる方もそれなりに気持ちいいんだろうか?
私たちの場所からは、北岡とかの表情はわからず、私はいつしか憎むべき相手、星田の腕をぎゅっと掴んでしまっていて、なのに星田は気づきもせずに、成り行きを注視しているのだった。
その目には明らかに、激しい欲望の色があって…
私は柄にもなく狼狽した。
「どうしてよ…男どうしなのに…」
なぜだか星田は答えない。
「まさかあんたまであーゆーのがいーとか思ってるわけじゃないよねっ」
「…」
「何で黙ってるのよ。ちょい、星田、しっかりしなよ!」
「るせえっ」
『るせえっ』?
あんたついさっきまで、私のこと追っかけ回してたくせに!
茫然となってる私を振り払い、星田は島井たちの方へ歩み出した。
島井たちははっとなったけど、星田は構わず進み出て、獲物のおとがいに手をかけた。
拒む間を与えず、唇を貪る。
分厚い醜い唇が、獲物の繊細な唇を穢し、星田は彼にのしかかりながら、自分の制服のスラックスをずり下げる。
野太い棒が顔をのぞかせ、私は吐き気を催した。
蛇みたいな、変な棒。
星田はあれを、私に、初めての私にねじ込もうとしていたのだ。
でも今ねじ込まれているのはあのひとで、私はまるで目に見えない人みたいにほっとかれてて…
「ああっ」
蛇突き立てられたそのひとは、苦痛の声を上げたけど、星田たちはその声に、何かスイッチが入ったみたいに、目ぎらぎらさせて動き出した。
星田はぐいぐい押し込むみたいに腰を使い、木川は後ろ使い終わったばかりなのに、そのひとの口にベタベタした、唾液まみれのキスをしてる。
そして島井は自分でこすって、出た液をそのひとの顔や躰にかけてる 。
「や、やめ、ああっ」
そのひとは泣きながら、拒みながらされている。
貶められる、の一語そのもの。
なのになぜだろう、苦痛の叫びなのにその声は甘く、かえって三人をより悪辣な悪鬼に変えていくようだ。
そう、求められれば求められるほど、そのひとは光り輝き、魅力を増す。
そしてますます貪られる結果となる…
「いいだろう? めちゃめちゃいいだろう?」
島井が熱くなって星田に問う。
「ああ…すげーいい…女なんか目じゃねえ…あ、あ、あ、出るっ」
星田が爆発して果てるのを、私は離れた物陰から、ただ茫然と見つめるしかなかった。
四
それからさらに一時間以上も、三人はそのひとを貪り続けた。
主に使われるところは口と後ろ。
太腿に挟ませられたり、手でさせられたり、奉仕ばかりを要求されたかと思うと、逆にそのひとを抱え込み、それをしごいて放たせたり、後ろに異物を仕込んだり、およそ人が屈辱的と感じるすべてをそのひとに行っていた。
けだものだ、と私は思い、三人を強く憎んだけど、その場を離れもせずにその様を、ただただ見ている私もまた、彼らと同類、いえそれ以上のけだものだと言えるかもしれない。
だって私は止めることもできた、通報することもできた、ひと声大声を出すだけで、私はそのひとを救えたのだ。
それなのに。
私はそれを放置した。
だけじゃない。
貪った。
楽しんだ。
私は手を下してないだけで、心は星田たちと一緒に在ったのだ。
それは始まったのと同じくらい唐突に終わった。
最後の発射を各々終え、そのひとを堪能しつくしたあいつらは、各々に、着衣を整え始めた。
汗と汚物と精液にまみれ、穢しつくされたそのひとは、ぼろ雑巾のようにその場に放置されている。
「よかったぜ。また可愛がってやるからよ」
「次までに、なんか新技開発しとくんだぞ」
へへへへと、下卑た笑いを響かせながら、高校生たちは去って行く。
立ち去りもせず、最後まで見届けてしまった私を、星田は見ず、去った。
いえ、厳密には見た、見て見下したような目をしたのだ。
その目は確実にこう言っていた。
『てめーになんか用はねえ』
こんなことってあるだろうか。
一方的に追い回されて、迷惑してたのは私だ。
とても迷惑してたのだ。
なのに今になって向こうから、あの程度の男に振り捨てられるなんて!
激しい屈辱感に、私は茫然となっている。
そしてそこに、竿差すように、一番悪いタイミングで、そのひとはうめき声を上げたのだ。
「ううっ…」
あちこち痛むのだろう、ゆっくりと、かれはその場に身を起こした。
躰じゅうの擦り傷と、そこここにこびりついた精液痕が哀しい。
反射的に助け起こしに行った私は、自分も半裸なのに気づいて激しく動揺した。
そのひとがされている間じゅう、私には、着衣を直す暇があった。
逃げ出す暇さえあったのに、私はそれをせず、なぶられてるかれの苦痛を、羨望に疼きながらみつめていたのだ。
ハーフカップブラに隠された、胸の谷間を隠そうと、両腕を胸許で交差した私から、そのひとは善意で目を逸らし、言った。
「よかった…君が無事で…」
「え」
「君が連れてこられたのには気づいてた…何もされなくて…よかった…」
ほんとに優しい言葉だったのに、私の耳にはこう響いた。
『君ニハやル価値モナイ』
次の瞬間。
私そのひとの首を絞めていた…
3へ続く
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