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鈴のいる風景4完結~R18腐、オリジナル
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五
母親が罰されたその場所で、俺は無辜の鈴を犯った。
幾度も幾度も。
「やだ、親父、やめ、いや、ああっ」
鈴が口走る言葉はすべて、嫌悪と苦痛に満ち満ちて、俺の良心を射抜いて然るべきものだったが、酒まみれの脳にはかけらも響かず、俺はまるで自慰にとりつかれた猿のように、鈴を使い続けた。
それは鈴であり、同時に麟だった。
俺に愛されたい、俺を受け入れたい、と乞い願いつつ、それを明かせなかった麟と、時空を超えて契っている、そんな幻想に浸り込んでいたかったのかもしれない。
とはいえそれを自分の、それもまだ、女体さえ知らないであろう肉体で試される鈴はたまったものではない。
四回分のそれを発射し尽くした俺が五回目を放つ頃にはもう、鈴は叫ぶ気力さえ無くしており、これ以上のどんな屈辱にも傷つくまいと、心を閉ざしてしまっていた。
ガラス玉のような瞳。
涙さえ浮かんでいない。
青ざめた無表情。
裂けたまま、若い肉体にぶら下がる彼の衣服。
それらが俺に、自分のしでかしたすべてを悟れと促していた…
俺は突然我に返った。
でも遅かった。
すべては、なされてしまったのだ。
「鈴…」
かけていい言葉なんか一つもない。
あるはずがない。
伸ばしかけた手で触れることも憚られ、俺はもう、どうしていいか全くわからなくなっていた。
そうだ服を…
「服…」
『取ってきてやる』なんて続けられなかった。
裂いたのは俺だ。
こんなことするつもりはなかった。
でもしてしまった。
もう取り返しがつかない。
それでも。
倉の奥の物入れに何かあるかもしれない。
動揺しきったまま、漠然と奥へ進み、金具で縁取られた、古い箪笥を開けてみる。
運良く年代物の浴衣(か、もしかしたら襦袢かもしれない)が出てきた。
これを羽織らせて、とりあえず母屋まで連れ帰って…
だが、戻った場所に鈴の姿はなかった。
あとに残されたものは無残な血溜まりと涙のあと。
俺は息子を失った。
多分永久に…
完
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