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男喰いと相談事
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「あ…ごめ」
カタンと席を立ち上がると
「もういいよ、悪かったな」
そうクラスを出て行った。
ポツンと残された俺にやっと人が近づいてくる。
「お前…マジ勇者だわ…」
と先程まで東雲が座っていた席に中の良い、
これまた美男な
哀堧 幸嘉(あいぜん ゆきよし)が笑いながら座った。
「ゆっきー、東雲傷ついた?」
知らねーよと冷たい反応が帰ってくる。
「まぁ、いいじゃん、お前はあいつに苦労させられてたんだろ?一日で解放されたんだ。喜べよ」
そうだ。そのはずだ。…なのに何故か…
「なんか、よく分からないよゆっきー。ゆっきーわかる?」
溜息をつかれる。
「あのなぁ、俺はお前の相談を聞くためにいるんじゃないんですけどー?」
「そんなのわかってるよ‼︎でも聞いてくれたっていいじゃん!親友だろ⁉︎」
それにえーと顔をそむける。
「吉野さんにあったら一番最初に言ってやる。こいつ最低だってよ‼︎」
それにピクリとし
「それだけは止めろ。吉野に嫌われたら俺生きてく意味無い…生きてけない…」
吉野さんというのはゆっきーの恋人の名前らしい。
というのも、なんかゆっきーには前世の記憶があってその時に愛していたのが吉野っていう女の子だったらしい。
本当かどうかはわからないけど。
「この、男喰いが」
それに苦笑する。
「まぁ、落ち着けよ相談のってやるから」
満足気に笑うと東雲の顔が頭を過る。
東雲は傷ついたのか…それだけが頭にこびりつく。
あの微笑み、綺麗だったななんて
今の俺には考える余裕もないのだが…。
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