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「んん…、あ、葵さん…だめ、です…っ」
「…真緒」
小さな声で、まだ光を失ってない瞳と視線があった。
「兄さんの言うこと…聞いちゃ、だめです…お願っ…もう、かえってくださいっ…」
最後は涙交じりでそう言ってきた。
「…おい、ソイツ黙らせろ」
真緒の兄貴が睨むようにオヤジたちに言うと無理矢理中を突き上げて。
真緒の声が苦しげな喘ぎ声に変わった。
「ひぐぅぅ…!あぁっ…」
「っ…」
「だから、助けたいなら金出せよ。それとも、アンタの店でもいいぜ?」
足を踏み出すとまた前を邪魔されて苛立ちが増す。
「正気かよ。真緒に、実の弟になんでここまで…!」
感情に任せて声が出てしまう。
だけどコイツは笑みを浮かべながら口を開いた。
「真緒はな、俺がここまで育ててやったんだよ。バカ親が蒸発して、俺たちを捨ててからずっと!…だから今までの借りを返してもらってんの。無能で何の才能もねぇんだから、体売るくらい当たり前だろ?」
今まで育てた借りを返す?
何が借りだよ。
「無能で、何の才能もねぇのはてめぇの方だろーが!」
「ぅぐっ…」
周りの男たちに止められるのを振りきって俺は真緒の兄貴に殴りかかっていた。
そこからはもう真緒を助けるのにその場にいた奴らと殴り合い。
記憶も飛ぶくらい、怒りに身を任せてしまっていた。
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