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「ん…」
目が覚めたら自分の部屋だった。
そーいや、あの後風呂入って部屋来たんだっけ。
窓の外に目を向けたら雪が降っていた。
「…真緒?」
隣で寝ていたはずのアイツがいない。
どこ行ったんだよ…
仕方なく探しに部屋を出るとちょうど鈴汰と悠季くんがリビングから出てきた。
風呂に入ったのか髪が濡れてる。
「…兄貴かよ」
「相変わらず仲いいことで」
家の中にもかかわらず恋人繋ぎしてる二人。
「あ、っ…」
俺に言われて悠季くんが手を離そうとするけど鈴汰が離すわけもなく。
「気にしなくていーぜ。悠季くん」
反応が可愛くてつい頭を撫でた。
「触んな」
案の定鈴汰の邪魔が入ったけど。
「はいはい。てか、真緒知らね?起きたらいねぇんだよ」
「真緒さんならさっき夕飯の買い物行きましたよ」
…は?
「知らなかったわけ?兄貴」
「……あのバカ」
鈴汰の言葉に何も言えず、俺はコートを羽織ると足早に家を出た。
車に乗って一番近いスーパーに向かう。
元旦だからか道路は空いていた。
けど…
「雪すげぇな…」
粉雪が舞う中視界も悪い。
歩道も結構積もっていた。
こんな中行ったのかよ、アイツ。
しかも体中イテェだろうに。
俺のせいだけど…
普段より遅れてスーパーに着いた。
歩いてる姿はなかったからもう中にいるはず。
そう思って店内に入る。
「!真緒っ」
入るとすぐに銀髪の後ろ姿を見つけて声をかけた。
「…葵さん。なんで…」
驚く真緒の頭を軽く叩く。
「お前ね、行くなら起こせよ。いなくて心配すんだろ」
「…すいません。起こすの申し訳なくて、置き手紙はしてきたんですけど」
置き手紙…
「あー、見てねぇや。悪い」
「いえ…」
体にまだ雪が付いてる真緒。
着いたばっかなのか、買い物カゴにはまだ野菜しか入ってない。
「それ持つから寄こせ」
「あ、」
真緒が何か言う前に持っていたカゴを奪う。
「…ありがとうございます」
「ん。…なに?」
ジッと見てくる真緒にそう聞いたらかぁっと顔が赤くなった。
「えっと…メガネ、かけてるんですね…」
「あぁ、休みの日はな。普段はコンタクトだし」
「そう…なんですか…」
…分かりやすいヤツ。
俯く真緒の顔を屈んで下から覗く。
「そんな似合ってる?」
「え、あ…はい」
戸惑ったように頷く顔は赤いままで。
俺と目も合わせようとしない。
「…か、かっこいいです…」
ボソッとそう呟く真緒に俺まで照れくさくなる。
そんな言葉、言われ慣れてるはずなのに。
「あー、そろそろ買い物しようぜ」
話を逸らして俺は先を歩く。
後ろから小走りで付いてくる音がした。
クッソ…顔熱…
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