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「あ、いや…」と侑は肩をすくめる。
「昔あの庭でよくお前と遊んだなぁって。ばーちゃんの盆栽にサッカーボールが当たった時は死を覚悟したよな…」
本当に大丈夫だろうか。遠い目をする侑をナギは別の意味で心配する。「そ、そうだね」と同意しつつ。
「なあ、お前進路どうする?」
本だらけのナギの部屋に入り、落ち着くと侑は口火を切った。
悩みはコレか、とナギは納得する。二人は受験生だ。例え一人は不登校でも。
「う、ん…はっきりとは決めてないんだけど、僕は多分、進学はしないと思う…」
「…そっか…」
沈黙。話題が話題だけに聞き返すのも躊躇われるが、相談しに来てくれたからには話さなくてはならないだろう。
『侑くんはどうなの?』と一度頭の中で練習をしてから開口する。幼馴染みとは普通に喋れるものの、それでもストレスは大きい。
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