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#2-14
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"裕樹さん、赤ちゃんの物いつ買うつもりですか?"智にそう言われたのはもうすぐお腹の子が8ヶ月になる少しまえだ。
"うーん…そうだな…"俺は産婦人科の医師なせいか子どもの物とかは極力ギリギリで買いたかった。何人もの死産を見ているから。俺はもし智とお腹の子にもしもの事があったら絶対助ける。…それでもやはり怖い。蒼大が産まれる前にその事を智に言ったせいか智はこんなにギリギリまで何も買ってこなかった。でも智の事だから何が欲しいとかはほとんど決まっているはずだ。だから本当にギリギリに買っても大丈夫なはずだが…
"智…そういう風に言うってことは何か欲しいものがあるのか?"そう言うとバレたかというかのように小さく舌を出す。
"さすが裕樹さん…実は可愛いの見つけちゃって"苦笑しながらも智は白状する。
" なるほどな…でももうそろそろ色々買ってもいいか…"
"え?いいんですか?"
"ああ"
"やった、なら今から買いに行きましょうよ" 服の裾をつかんで引っ張られる。実に可愛い仕草だ。
" 蒼大起きたらな、ついでにご飯食べに行くか"
"本当ですか?僕お寿司食べたいです" 子どものようにきゃきゃと笑う智は愛らしい。
"なら、お寿司食べような"優しく頭をなでてやる。
蒼大はまだお昼寝している。たまには存分に甘やかしてやろう。そう思って優しく頭をなで続けた。
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