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触手1
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高校2年の夏、蒼介は久々に海に遊びに来ていた。片道3時間の道を自転車でせっせっとこぎ、ようやく海に辿り着き水の中に汗ばんだ体をざぶんと入れた時のこと。
「ふぅ〜冷たくて気持ちいい……ッんん?」
水中で露出した背中にぬるりとしたものを感じた。
ナマコのような、ワカメのようなソレは何度も何度も背中に擦りついてくる。
背筋をニュルっとなぞられる度にゾクリとした感覚が走った。
粘着質なモノが背筋を這う気持ち悪さに耐えきれず、背中のぬるぬるしたソレを素手で掴み、面くらい拝見しようと思い視界に持ってくるとそこには。
「ッ、なんだよっコレ!?」
手の中には、赤紫色の肌をぬらぬらと光り輝かせながらビチビチと暴れ回る物体がいた。
そうだ、蒼介の背中を這っていたソイツは所謂、触手というやつ。
「ま、まじかよっ…」
初めて見る触手に戸惑い、思わず手の中にいる触手をギュッと握りしめてしまった。
しかしそれが触手の勘に触ったのか、触手は己の体液を蒼介の顔面目掛けて放った。
「ッ!?」
突然の攻撃に驚き、きゅっと目を瞑った瞬間。
「うわあああっ!?」
ぬるぬるとした触手が蒼介の足に絡みついた。
それによってバランスを崩した蒼介は目を開き、視界に入った光景に愕然とした。
「なんで増えてるっ!?」
1匹だったはずの触手は今では数十匹にまで増えていた。
数匹が足や腕に絡みつき、どんどん人気のない場所まで連れて行かれる。
「や、やめっ…誰か助けっ、むぐぐ!」
誰か人を呼ぼうと口を開いた刹那、15cm程度の触手が勢いよく口内に入り込んだ。無味無臭のそれはまるで男の昂りのような形をしていた。
喋る事はおろか、触手を振り払うことすらできないまま蒼介は大きな岩の陰まで連れてこられてしまった。
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