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三十路サンタ9(完)
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「派手にイったみたいだね、三田」
はあはあと息苦しそうに呼吸を繰り返す三田の下腹部にはじんわりと染みが広がっていた。
つぅ…とそこをなぞってみれば、滑りを帯びた液体が指に絡みついてくる。
指先が軽く触れる程度の刺激でも、達したばかりの三田には快感になるようだ。
そこに触れるだけで、身体がびくっと飛び跳ねる。
「…ぁあっ、この…っはぁ…あ、変態ッ…!!」
涙でぐちゃぐちゃになった顔で強く睨まれたが、蕩けきった表情でそんなことを言われても可愛いらしいだけである。
「ごめんごめん…ほら、今脱がせてあげるから」
頭を優しく撫でながら半脱げ状態のズボンに手をのばした。
…のだが。
「…?何、三田。そんなに掴んでたら脱がせてあげられないよ」
三田は両手でズボンを掴んだままぷるぷる震えている。
「おーい、三田?」
ぐっと力を込めてその手を外そうとしても中々動かない。
どうしたものかと思いながらそう名前を呼んでみると、
「……だ、ろ…」
なにやら三田はぼそぼそと呟いた。
「ごめん、三田、聞こえないや」
もう一回言って?とお願いしてみると、うつむいていた顔をほんの少しだけ上げ、
「……て、手ぇ離したら…伊月、ぜってぇ突っ込むだろ……」
辿々しく言った。
「突っ込む…?何を?」
「な、何って…ナニだよッ…お前のその凶悪なチンコ…お、俺の…お尻に……その…」
「ああ!犯すだろって話ね?うん、もちろん犯すよ」
なんだ。
三田はそんなことを気にしていたのか。
もちろん、突っ込むに決まっている。
「っ!?…っんな正直に言いやがって…!!ぜ、ぜってぇこの手は離さねぇからなッ…!!」
三田は顔を真っ赤にしながら断言した。
三田が手を離してくれない限り、俺はそれ以上の行為に及ぶことはできない。
それってつまり…
挿れちゃだめってこと?
「えっ」
「えっ…じゃねぇよ!なんでそんな普通に驚いてんだよっ、や、ヤらせる訳ねぇだろ!!」
三田は頑なにズボンをガードしている。
「嘘でしょ…」
俺今まで、ここまでやって食えなかった男なんていなかったんだけどな…
これがノンケなのか…。
「絶対だめ?」
「だ・め・だ」
「絶対の絶対?」
「絶対の、絶対!!」
三田は俺がどれだけ言い寄ろうとも、承諾してくれそうにない。
こんなところで持ち前の頑固を発揮しなくてもいいのに…。
目の前にすごく美味しいものがあるのにお預けされるなんて堪らない。
「はぁ…仕方ないなぁ」
こうなったら最終手段を使うしかない。
俺はおもむろにポッケから携帯を取り出し、三田にバレないようにカメラを向けた。
そしてーー
カシャッ。
シャッターを切った。
瞬間、なにが起こったのか分からないように三田はぱちぱちと数回目を瞬かせた。
そして、気がついた。
「は…?え、なに、今…カシャって…ぁあッッ!おまっ、まさか!?」
「そのまさかだよ」
状況を把握し取り乱す三田に、俺はにぃっと口角を上げてみせた。
「ちょっとベタだけど…ま、脅しの材料ゲットできたからいいや」
写真に写したもの、それは。
顔を真っ赤にしながら上半身をはだけさせ、勃起した性器を隠そうと必死に押さえている三田の姿。
それを、これ見よがしに三田に見せつけてみる。
「っの、やろ〜〜っっ!」
「さて、どうするサンタさん?」
俺は再び三田をベットへと押し倒し、甘く噛み付くように耳元で囁いた。
日付はもうすでに変わっている。
12月、26日。
遅ればせながら俺は、今までで一番最高のプレゼントを貰ったのだった。
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