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猛
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頭に、耳朶に、額に、唇が降って来る。
待ちきれずに自ら顔を上げれば、ふわりと笑った男が傾けた顔を寄せてきた。
静かに触れ合う唇。
なんで、こんなに気持ちいいんだろう。
ガキか?
こんなキスで、ドキドキして。
心が、甘く締め付けられる。
「アキラさん、可愛い」
「っバ・・・、かだろ」
「ふふ、うん。アキラさんに関しては」
ぺろりと唇を舐められて我に返った。
ああ、きっと、顔が赤くなっている。
こんな、触れるだけのキス、逆に、いつ息をしたら良いのかわかんねえよ。
畜生。
「ごめんね、アキラさん」
「あン?」
きゅっと再び抱きしめ、よく分からない謝罪の言葉を口にする男に軽くイラっときた。
「やっぱり我慢できない、・・・セックス、してもいい?」
「・・・ナニ? それ、聞く必要あるのかよ?」
なんで、我慢なんて必要あるわけ?
その為にオレを呼んだんだろ?
その為にオレは来てんじゃねえか?
「んー、・・・体、・・・辛くない?」
「っ・・・・・・」
確かに、一昨昨日の愚行で、まだちょっと本調子ではないけど。
「お前、に、は、関係ねえっ、だろ・・・」
「・・・・・・痛かったら、言ってくださいね?」
「痛いくらいが好きなんだよ」
ニッと口角を上げて上目遣いで男を睨み付ける。
挑発的に。
生意気に。
そして、淫乱を気取って。
だから、めちゃくちゃに、抱いて。
オレを満たして。
「はい。でも、ぼくはあなたを傷つけません」
にっこりと笑う男に促されて、ベッドに横たわる。
あ、でも、と顎に手を当てて首をかしげた男が、オレを見下ろして頭から全身に視線を走らせた。
「・・・なん、だよ」
「うーん、ちょっと、状況によっては・・・」
唸る男の雰囲気に、僅かに声が上ずる。
別に、びびってなんか・・・ねえからな?
んなもったいぶらねえで、早く言えよ。
目が合った男が、恥ずかしそうにへらりと笑った。
「・・・いつもより、しつこくなっちゃうかも」
「ハ、あ?」
「結構、今、嫉妬に狂ってるっぽいです」
「へ? え? アっ! んン・・・」
その爽やかな顔が瞬間的に歪む。
がぶり、と喉元に食いつかれて、塗れた舌が筋を這い上がった。
皮膚に触れるだけの歯は、全く痛くない。
でも、下半身がじんじんと、熱くて、痛えよ。
なんだよ、畜生。
今の顔。
腰にキた。
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