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マキ様と百目鬼さん②
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12月24日
世間ではクリスマスイブだと賑やかだ。
僕の住む百目鬼事務所も、ある意味賑やか。
今日も朝から百目鬼さんの怒鳴り声が聞こえてる。
百目鬼「矢田ァアアー!!」
あぁ、今日も矢田さんが何かやらかしたみたい。
矢田さんは百目鬼事務所の社員。
ツンツン頭をトサカみたいにして、スーツの下に独特のシャツを着てる、ダサいチンピラさんみたいな人。
北斗◯拳に出てくる雑魚キャラみたいな…
矢田「すいやせんッ!す、すみません百目鬼さんッッッ!!」
あーあ、矢田さん土下座して謝ってるよ。お客さんいないからいいけど、お客さんがいたら完全に逃げてるよね。百目鬼さんがまた鬼のように怒ってるし。
百目鬼「なんでお前はそうなんだ!毎回確認しろっつってんだろ!」
矢田「すいやせんッ!す、すみませ!すみません!」
百目鬼「どうして保存しろって言った書類を服の中に入れて温めたり、大事な情報打ち込んでるパソコンにお茶ぶっかけたり、白黒で1枚コピーしろって言ったら、カラーで100枚もコピーするんだ!!」
矢田「すいやせんッ!すいやせんッッッ!」
額と床がくっついちゃったんじゃないかくらい頭を擦り付けて謝る矢田さん。可哀想だけど矢田さんのドジは今に始まったことじゃない。
矢田さんはドジ過ぎて、何処にも就職できなかったのを百目鬼さんが拾って面倒みてる。
百目鬼事務所には、他に優秀な社員が二人いる。
優秀で勤勉メガネ美人の杏子(あんず)さん。
その弟で、今時の明るい男子、檸檬(れもん)さん。
檸檬「あっ、マキちゃんおはよう」
マキ「おはようございます檸檬さん、矢田さんまたやらかしたの?」
檸檬「そうなんだよ、百目鬼さんただでさえ忙しいのに矢田ちゃんやらかしまくりだよ。マキちゃん百目鬼さんを宥めてあげてよ、あのままじゃ矢田ちゃん百目鬼さんに殴られちゃうかも」
マキ「ふふふ♪百目鬼さんは殴ったりしないよ、今だって声は大きいけど、叱りながら言い過ぎなのかって眉間のシワが変な風に曲がっちゃってるし。ふふ♪可愛いよねぇ♪」
檸檬「…いや、百目鬼さんが殴りそうっていうのは冗談だけど、鬼のように睨んでる百目鬼さんを可愛いとは思わないな…」
マキ「そう?全然怖くないのになぁ、僕には可愛らしく見えるよ♪」
檸檬「いや、確かに怖くはないけど、百目鬼さんは不器用過ぎて周りから怖いって誤解されるけど、可愛らしくはないなぁ。そんな風に言うマキちゃんが可愛いよ」
マキ「ふふ♪でしょ♪僕って可愛いでしょ♪」
檸檬さんも、杏子さんも、矢田さんも、僕たちの関係を知ってる。
獰猛な猛獣の手綱を裁ける僕と、可愛い僕を溺愛する百目鬼さんを応援してくれてるし、すぐ暴走しちゃう百目鬼さんが僕が来てから落ち着いてきたと喜んでくれてる。
仕事してた杏子さんが、僕が事務所に来たのに気が付いて、百目鬼さんに声をかけた。
杏子「百目鬼さん、そんなに怒鳴らないで、マキちゃんが下りてきましたよ」
すると百目鬼さんが、檸檬さんと入り口に立ってた僕を見つけた。
怒鳴るのをやめて優しい顔をする…、のが普通だが、百目鬼さんは世間一般の普通と違う人。不器用で不器用で、何かを伝えるのにトリプルアクセルしちゃう。
百目鬼「檸檬!!何マキとくっちゃべってんだ!仕事しろ仕事!!」
檸檬「挨拶してただけだよ。もぅ、マキちゃんとちょっと喋っただけで嫉妬しちゃうんだからぁ」
百目鬼「ああ¨ッ!馬鹿なこと言ってねぇーでさっさと動け!!」
檸檬「もぉ、クリスマスにマキちゃんと過ごせないからって八つ当たりしないでよぉー」
百目鬼「檸檬ッッッ!!」
檸檬「あはははっ、仕事に戻りまーす」
百目鬼さんの怒鳴り声を笑い飛ばす檸檬さん、事務所のみんなは、百目鬼さんがいくら怒鳴っても怖いなんて思わない。百目鬼さんがこういう不器用な人だってみんな知ってるし、百目鬼さんの不器用な優しさも知ってるから。
マキ「そんなに忙しいならなんか手伝わせて♪」
少しでも百目鬼さんと一緒にいたい。
けど…
百目鬼「駄目だ。もう直ぐ客が来るし、その人との話が終わったら俺たちは出かけて泊まりになるから。お前は杏子と留守番してろ」
クリスマスを一緒にしたかったとか、もっと一緒にいたいとか、…思うけど、言えない。
百目鬼さんは社会人で、今は繁忙期。
優しい百目鬼さんに、これ以上無理して欲しくない。睡眠不足だったり忙し過ぎてイライラしてる百目鬼さんをこれ以上煩わせたくない。
胸がチクリと痛むのは、温もりを知ったから。誰もいない一人っきりの時間とか、こんなこと、今まで清史郎さんと暮らしてた時と同じだし、清史郎さんより、百目鬼さんは僕を構ってくれる。
だから、こんなのは普通でへっちゃら。
マキ「うん、分かった♪♪」
百目鬼「…」
マキ「お仕事頑張ってね♪♪」
百目鬼「…」
あらら、僕が笑顔で答えたのに、百目鬼さんの方が眉間にシワ寄せて納得いかないって顔してる。
寂しいって言って欲しかったのかな?なんだか置いてきぼりの子犬ちゃんみたいに寂しそうで眉間がシワくちゃ。
でも、百目鬼さんに寂しい何て言ったら、百目鬼さんは何とかしてくれようとしちゃう。だから、言いたくない。僕のことは時間がある時構ってくれたら…
マキ「明日はいつ帰ってくる?」
その時、少しは一緒に居られるかな?
早くイチャイチャしたいなぁ…
早く百目鬼さんにギュッてしてほしい…
早く、百目鬼さんと繋がりたい
あのおっきい凶器でズンズンゴリゴリして
百目鬼さんのでいっぱいにしてほしい
早く百目鬼さんのが食べたいなぁ
百目鬼「…お前、今絶対卑猥な想像してるだろ」
マキ「にゃは♪♪そんな事ないよ♪」
早く百目鬼さんおっきいの舐めて咥えて食べちゃいたい♪♪
百目鬼「……絶対考えてるだろ、このエロガキが」
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