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悪癖を治そうとすると違う悪癖を生む⑦
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なんでなんでーッ?!?!?!
マキ「…えっ?…えっ?…、神さんの?」
手作りバイブキッドの中に、完成済みの極太バイブ。
泉「でしょうね」
マキ「え?なんで?え?なんでなの?泉」
泉「私が分かるわけないでしょ」
マキ「でもでもっ、伝言預かってるって」
泉「あぁ、百目鬼さんからは、届く荷物をマキに渡して欲しいってことと、伝言で、『仕事が大詰めだから3日潜る。その代わり、禁止の約束は無しで。帰ったら、寂しい思いをさせた分いっぱい抱っこしてやるし、ネズミーランドに連れてってやるから』」
禁止の約束なし!?
いっぱい抱っこ!?
ネズミーランド!?
な、な、なんで!?
泉「それから、こーんな眉間にシワ寄せて怖い顔して…」
泉が、両手を使って眉間のシワを表現しながら怒気を含んだ百目鬼のモノマネをして言った一言に。
マキの思考回路は止まった
泉「『いっぱい食べていっぱい寝て体力をつけろ、俺は、一回じゃ足りない』って。」
マキ「は?」
言葉の意味に検討がつきながら、意味が分かるからこそ頭の中がパニックで〝はてな〟が飛びまくる。
マキ「うぇ????」
泉「クックックッ…、マキでもそんな顔するんですね」
泉に笑われて、自分の顔が真っ赤に火照ったのに気がついて我に返った。
マキ「う、嘘だ!神さんがそんなこと言うわけない!!」
思わず駄々っ子みたいな焦り方になっちゃったら泉はさらに笑ってて、ますます僕は子供みたいに戸惑って、こんな自分、自分じゃないって思っても、顔は赤くなる一方だし、泉はずっと笑ってるし!
泉「フフッ、疑うならメールして聞いてみればいいじゃないですか。潜るって言ってたけど、電話はダメでもメールは見るでしょ」
あまりにも自信満々の泉に、これ以上子供みたいに食ってかかっても無駄だと分かり、しぶしぶ携帯を手にした。仕事中の百目鬼さんにわざわざメールしようとは思わないけど、何かしら連絡が入ってるかもと思ったから…
しかし、マキが手にした携帯には、別の人間からの連絡がびっしり入っていた。
マキ「え?…」
泉「どうしたんですか?」
マキ「修二たちから電話とメールが…」
一番最初は、修二の電話。
次に、華南から電話。
そこから数時間置いて、むつから電話が数回。
そこまでだったら、また自分のことで心配かけて怒ってるのかとも思ったんだけど…、次の修二からのメールの内容はそんな感じじゃなかった。
《むつが何度も電話してごめんね。解決したから大丈夫です。修二》
解決?なんのだ?
しかも一番初めは修二から掛けてきてるのに…
マキ「泉、修二たちの事なんか知ってる?」
泉「いいえ、修二さんと一緒にチョコの試作品を作った後は会ってません。マキの様子を心配してた感じはありましたけど、他は特に変わった様子はありませんでしたよ」
マキ「喧嘩でもしたのかな?ちょっと電話して来る…」
泉「待って!」
マキがベッドから立ち上がろうとしたら、足に力が入らずに落ちそうになったのを泉が直ぐさま支える。
マキ「びっくりした…」
泉「電話するなら私が席を外しますから、貴方はベッドから出ないで。そのために私が来たんですから」
マキ「そ、そうなの…ありがとう」
泉「修二さんに電話するなら、今夜中なので寝てるかもしれませんよ」
マキ「夜中…。僕って本当に1日半寝てたんだね…」
泉「お腹も空いたでしょ、二日酔いの薬と百目鬼さんがご飯を作り置きしてってくれてますから、それも温めておきます。電話の話が込み入ったものなら、ベッドサイドに置いて直ぐにリビングに戻りますから、貴方はベッドから動かないで」
マキ「う、うん」
今更ながら、二日酔いの頭痛と、体の節々が痛いのと、お尻の鈍痛があるのを思い出した。
身体中の軋むような痛みと甘い痺れ、百目鬼さんと10日ぶりにSEXしたのに、覚えてないなんて…
シクシク…
泉が部屋から出たタイミングで、僕は修二に電話してみた。
時間が時間だから、出るか分からなかったけと、相談事を人に言わない修二が、僕に電話してきたんだから、何かあると思った。
長くなったコールの末、寝ていたんだろう寝起きの声の修二が、少し慌てた様子で電話に出た。
修二『もしもし、マキ?大丈夫?』
マキ「夜中にごめんね。修二から電話があったの気になって電話したんだけど…。大丈夫って?」
僕の体調不良に、修二は気がついてたって泉が言ってたけど、僕が寝込んだのを修二は知らないし、なんだか『大丈夫?』って言葉がずいぶん深刻な響きだった。
修二は、何か言葉を選ぶように沈黙した後、意を決したように言った。
修二『今、百目鬼さんと一緒?』
百目鬼さん?
マキ「百目鬼さんは出張でいないよ。一昨日少し戻ってきて一緒にいたけど、直ぐに出張先に帰ったし」
修二『……、一昨日から百目鬼さんとは連絡とってないの?』
マキ「うん。百目鬼さんがどうかした?」
修二『……、ごめん。マキに言うか迷ったんだけど』
マキ「何々?言ってよ」
修二の声は動揺して掠れてて深刻な口調で
嫌な予感がした…
修二『一昨日、百目鬼さんと偶然電車の中で会ったんだ…』
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