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可愛くない:2
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俺が風呂場からリビングに戻るとリクは髪の毛を濡らしたままテレビをみていた。
「リク…髪の毛濡れてる」
「ん」
俺がふけってか…。
タオルを俺の方に寄越して来る。
「風邪ひくなよ…」
「おう…」
わしゃわしゃとタオルで頭をふいてあげると気持ち良さそうにするリク。その時の顔は猫の時の顔そっくりだった。あぁ、ホントにこいつリクなんだな…。その顔だけはものすごく可愛かった。
「いつも、ありがとう」
「っ……どうしたんだよ」
「猫のままじゃ言えなかったから」
頭をふいてると急にお礼を言ってきた。
なんか小っ恥ずかしい。
「いいんだよ、俺が好きでやってたから」
「ん…」
リクが好きでやって事だからなんの苦も無かった。
「うおっ!!」
「宙…」
頭をふいていた腕を掴まれリクの腕の中にすっぽりと収まる。
「宙…本当好き…」
「はあ?!」
いきなり何だよ…。
突然の告白にたじろいでしまう…。
「つっ…!」
耳をかぷりと甘噛みされた。
「こ、こら!噛むな!」
「いつも噛んでる」
「猫だからだろ!」
「関係ないよ」
「んっ…!」
ぴちゃりと音がしたと思ったらぬるっとしたものが耳に入ってくる感覚がする。
「んっ…ぁ…リク…!」
「宙……んっ…」
「ん…やっ…」
猫の時の小さい舌とは違い人間のそれに耳の感覚はどんどん麻痺していった。
「~~っ!」
体に力が入らないが精一杯手でリクの体を押し返す。
「り、く…辞め、て…」
そう言えば素直に俺から離れた。
「宙、可愛いよ」
「か、可愛くないから!!」
まさかいつも俺がリクに言ってる事を言われるとは……。
飼い猫に手を噛まれた。
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