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プリン
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お風呂を急いで出たはいいけど…。
身体が火照ってしょうがない。これはお湯が熱かったからだと自分に言い聞かせる。
美丘さんにもらったプリンを冷蔵庫から取り出しながら悶々としていた。
「そーらー」
「わっ!……びっくりした、いきなり抱き付いてくるなよ!」
「へへ…んー、いい匂い」
「ん…、シャンプーだ、ろ…お前と一緒だから…」
「でも宙の匂いも混じってる…ルキの臭い流せたね?」
「っ……!」
その名前を今出すか…。ピクッと肩が反応してしまったのをリクに気づかれてしまっただろうか。すんすんと首元に擦り寄られ身じろいでしまう。
「てか、何してんのー?」
「み、美丘さんからもらったプリン…リクも食べる?」
「食べる!」
リクの分も用意してテーブルの上に持っていく。2人でソファに座りながらプリンを食べ始める。
久しぶりにこのプリンを食べれる幸せに顔がにやけてしまう。
「このプリン俺大好きなんだ~。でも個数限定だから中々手に入らないんだよ~。どう?美味しくない?」
「美味い…」
「でしょ?!クリーミーなカスタードにほろ苦いカラメルがもう最高!」
「宙甘いもの好きだよね」
「うん!」
はぁ…、幸せ。甘いもの食べてる時と猫のリクと遊んでる時が俺の癒しのひと時だった。前までは…今となっては猫のリクに会える頻度は減ってしまったが…。
「んー!美味しい!あれ、リクもう食べ終ったの?」
「うん」
「はや…」
リクの手元の容器を見ればもうプリンは跡形もなく消えていた。それだけ美味しかったんだろう。コトッとテーブルに容器を置くリク。
「もうちょっと食べたいなー」
「えー、これ俺のだよ?」
貴重なプリンをリクにくれてやるか否か。迷いつつも一掬いしてスプーンを口に運ぶ。
「うわー、ケチー」
「俺だって丸々一個食べたいもん」
「ふーん」
また掬ってプリンを口に運んだ時だった。
「はっ……ちょ、んんんっ」
急にリクが俺の口に自分の口を押し付けてきた。かと思えばグッと舌先を唇に押し付けられ俺は咄嗟に口を開いてしまった。
「ふぁ…ふ、んっ、んぅ…」
リクの舌が口内をくるりと回りプリンをかすめ取られてしまった。
「ん…甘い」
「な、…何すんだよ!!!つーか俺のプリン!!!!」
「いいじゃん、宙が素直にくれないのが悪いんだよ」
「知るかよ……んっ!」
口の端をペロリとリクに舐められる。
「ついてる、プリン」
カァッと顔が熱くなる。恥ずかしさでもうヤケになってしまった。
「いいよ!もう!これやるから!!」
「ラッキー!」
物凄く嬉しそうに笑うから不覚にもキュンとしてしまった。
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