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付き添い
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「やっぱりな…」
「おーい、樋渡ー」
「だめだな」
宙と同期を誘って飲みにきたけど、宙のペースが早過ぎて今はもう泥酔状態。あんだけ気をつけるように言ったのに……って言っても俺らも調子乗って飲ませ過ぎたな…。反省。
「俺、宙送ってくわ」
「りょーかーい」
「樋渡大丈夫かー?気ぃつけて帰れよー」
2人と別れてからタクシーを停めて宙のマンションまでと行き先を伝える。
「宙ー、大丈夫か?」
「んー?…あれぇ?2人はぁ?」
「もう解散したんだよ」
「そうなの~……んー、頭いらい…」
タクシーの中で宙の手を握りながら声をかけるが呂律が回ってないし、こめかみを押さえながらんーんー唸っている。
「家まで送るからさ」
「はぁ~い!」
返事をしたかと思えばくてんと俺の肩に頭を預けて静かになってしまった。
宙も疲れてんだよなー。課長も容赦無いし。それなのにちゃんと仕事してるし一生懸命なんだからつくづく偉いと思うよ。
スヤスヤとしている宙の頭を撫でながらマンションに着くまでのタクシーに静かに乗っていた。
「そーら、着いたぞー」
「んん……んー?あれぇ」
「マンション着いた。歩けるか?」
「マンション……ん!歩けるー」
宙のマンションに着いたためタクシーから宙を降ろして首に腕を回し歩かせてやる。それでも少しフラフラしている身体。支えながら少しずつ歩く。
「宙さーん、鍵持ってるー?」
「んー、鍵ー、鍵…」
「ポケット?」
ズボンやらジャケットのポケットをポンポン叩いているが見つかる様子はない。カバンかな?
宙のカバンの中を開けさせてもらい鍵を探す。
「あった。開けていい?」
「んー」
宙の了解を一応得てから鍵を開ける。
「はい、家着いた……って」
え、
誰。
「おかえりー、って……あんた誰?」
いやいや、それこっちの台詞な?
「え……いや、…宙の同僚です…」
「あ、そう」
宙の部屋のドアを開けたらなんか知らない兄ちゃんがいた。え、宙って誰かと住んでたっけ?1人暮らしじゃないの??
「えーと…あなたは」
「あー、……俺は、……宙の従兄弟です」
「あ!そうなんすか」
「ちょっと今遊びに来てて……」
「マジすか……あー、宙なんかめっちゃ酔っちゃってて心配だったんで」
「すんません…」
「あとお願いしても大丈夫ですかね?」
「分かりました、わざわざありがとうございます」
「いやいや、じゃお願いしますー」
宙を預けてドアを閉める。
何だよー、従兄弟かよ。
宙にあんなイケメンの親戚いたんだな。まあ宙も整った顔してるしな。彼がいればまあ大丈夫かな。
宙を預けたし自分も帰路につく事にした。
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