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猫のお戯れ:2
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「ちょちょ、アルヴィン君っ!」
「だから…アルでいいって、いでっ!!!」
いきなり頭を押さえるアル。
はたいたのはカイル君だった。
「お前何手ぇ出してんだよ」
「だって、宙ちゃんが可愛かったんだもん…」
「俺だって我慢してんだよ!」
「はぁ?何言ってんのさっきほっぺにちゅーしてたじゃん!」
「あれは猫の時だから関係ねぇ!!」
えええ、なんなんだよ………。
そういえばさっきから部屋の隅でボーッとしてる人が……。
「えーっと、ア、アルヴィ…アル、とりあえず退いてくれないかなぁ?」
「えー!」
「お願いだから」
「しょうがないなぁ、宙ちゃんにお願いされたら聞くしかないじゃん?」
アルはスルッと俺の上から退いた。
「そういえばあの子はまさか、眞介君?」
「そーだよ!」
眞介君の方を見れば興味ないと言ったように、ふぁー、とあくびをしていた。
「あいつアメショーのクセに名前が和って感じで笑える」
「…うるせぇ」
「もー、そんな睨むなよー!冗談だろー?」
眞介君はテーブルに頬杖をつきながらアルを一瞥。んー。凄いクールだなぁ。
「まさか……ここの猫も人間になれるなんて俺思ってなかったから…びっくり」
「それでも普通もっと驚く事ない?受け入れるの早すぎ!」
「あー、それは……家で飼ってる猫も……なったから」
「そーなの?!」
アルはパッと目を見開いてびっくりしていた。カイル君はむっすー、と何故かむくれている。
「なんだよ、宙猫飼ってんの?」
「うん、まぁ」
「へー……」
「はは!カイルなに嫉妬してんのー?」
「うるせ!お前は黙れ!」
「こわー!……んー、でも宙ちゃん動物にはモテモテだろうね〜」
「え?!なんで?」
モテモテ……
確かにペットショップで働いていた頃もすごい動物達が寄ってきてたり懐いてくれる事はあったけど…。
一回お客さんが1匹のミニチュアダックスを買ってくれて後日渡す時俺から中々離れてくれなくて物凄く困った事もあった。
「なんか、すごい側に居ると落ち着くし、あと変にフェロモン出てる気がする」
「ふ、フェロモン?!」
「動物を惹きつける感じ〜、てか普通に可愛いし?」
「可愛いって…!」
うぁぁあ!!俺、猫にまで可愛いって思われてんの?!かっこいい飼い主できてないの?!俺?!
「そんなショックなの〜〜?俺は可愛い宙ちゃん好きだよ?」
「はぁ?!」
「俺選んでくれる時ずっと見つめてくるから凄い照れちゃった…まあ、そこを横切ったカイルに邪魔されたけど」
「俺の方が先に宙を狙ってたし」
「何言ってんの?俺だから」
わーわー、というかニャーニャーと騒ぐ2人もとい2匹。
まず、狙われてたの俺?猫に?
あまりにも不本意すぎて……溜め息しか出てこない。
ぼーっとしてる所にまたアルに飛びつかれた。
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