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核心
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うん。
「………」
どうにも、こうにも頭がついていかないぞ。思考回路が…あれ?
俺の目と記憶が確かだったらこれは……
「いやぁ、宙悪いな!急に」
「あ…うん…全然だいじょぶ…うん…」
「こいつがさぁ俺の飼い始めた猫」
しばらくして小野瀬が俺のマンションに来た。猫を連れて。
ごめんごめんと謝りながら腕の中に抱えてる猫を見た俺は変な焦燥感に襲われた。
だって…
「えっと……アメリカンショートヘア…なんだね…」
「そーそー!なんかこうシュッとしてるよな〜」
いやいやいや、アメショーなんて何処にでもいるし飼ってる人も結構いるだろ。
「猫って気まぐれなやつ多いって言うけどこいつも結構そんな感じでさ〜」
「へ、へぇ…」
「あんまベタベタしてこないタイプなのかなぁ…前の飼い主さんにも結構ドライだったっぽいし」
「え?前の飼い主って…」
「あぁ、こいつ譲り受けたんだよ。親父のツテでさ」
何処かで見たことあるこのアメショーが…俺の中でジワジワと核心に近づいていく……。
あー、これ聞いたらなんか…
「な、名前って付けたのか?」
「名前?あー、なんか新しくつけるのもアレだしさ。前の飼い主さんが呼んでた名前で呼んでんだよ」
「………」
「ほら、挨拶するか?」
小野瀬が片腕に猫を抱えて前足を取り俺に向けて前足を振らせる。
「こんにちはー、
眞介でーす」
それまで俺の方に見向きもしなかったアメショーは、俺の方を初めて見てにゃあ…と一鳴きした。
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