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この子はやっぱり…
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「し、眞介…くん…」
「そー、こいつ眞介ってゆーんだよ」
「まさか……あの…猫カフェの…」
「?」
アメショーの眞介君とか俺が知ってる限り一匹しかいないんだけど…。いやでもねぇ、まさかってな。
俺がポツリと呟けば、
「あ、なんか前は猫カフェにいたらしいぞ」
ですよね〜。
「ああ、……うん、知ってるよこの子」
「まじで?!」
「こないだバイトの元先輩と行った猫カフェにいたんだ…」
「へぇ!すげぇ偶然!運命だな!」
「うん……」
運命と言えばそうなんだけど…なんとなく素直に喜ぶ事が出来ないのはこの間散々この子と他の猫たちに遊ばれたからなんだよなぁ…。
猫の姿は普通に可愛いけどその事を踏まえてしまうとなんとなく体が強張ってしまう。
「にゃー」
「?……あ、リク起きたの?」
小野瀬が来るまでスヤスヤと眠っていたリクは玄関にいる俺たちの元へトコトコと歩いてきた。
「リクも起きた事だし、とりあえず中上がって」
「おー、お邪魔しまーす」
小野瀬を部屋に上げようとした時だった。
「フシャーーーッ!!」
「わ、ちょ!リク!」
「うお?!」
「に゛ゃぁ!!」
寝起きでトロンとした動きをしていたリクが眞介君に気付いた瞬間突然飛びかかった。
「おいこら!リク!何やってんだよ」
「え、なに、ちょ、どうしちゃったの?!」
わたわたと慌てる小野瀬とは反対に涼しい顔をして小野瀬の腕の中に佇む眞介君。
ほんと肝が座ってるっていうか…。
「ほら、おいでリク…」
「ゥーーッ」
いまだ臨戦態勢にいるリクを引き剥がし腕に抱える。
リクは眞介君の事知らない筈だけど…。でも俺が猫カフェから帰ってきた日はとても怒っていて、多分臭いで勘付いてしまったんだろう…。
面倒な事になりそうだ……。
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