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猫達との1週間:2
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朝ご飯も食べ終えていたのでまだやっていなかった洗濯をしているとリビングの方から何やら騒がしい声が聞こえてきた。
「なになに、どうしたんだよ」
「あ!宙!こいつがテレビ見るの邪魔してくんだよ!あっ、お前!!」
リビングに行けばリクと猫の眞介君が何やらわちゃわちゃ……。
眞介君はリクの周りをうろちょろしていてそれをリクが怒鳴っている。
「にゃー」
「お前どっか行けよ!つーか、俺はお前が1週間もこの家いるとか許してねぇからな!宙にありがたく思えよ!?」
にゃーにゃー騒いでる1人と1匹。まあ俺から見たら猫同士が喧嘩してるようにしか見えないけど。
「リク落ち着けよー、眞介君もあんまリク怒らせないで?」
「にゃー」
眞介君は呑気ににゃーと鳴くと俺の仕事用デスクの上に乗って欠伸している。
「くっそうぜぇ……」
「まあまあ…」
「お前甘すぎ!」
朝から怒り心頭なリクに苦笑いしながら洗濯を再開するために戻る。
「お昼だよー」
ソファでテレビを見ていたリクとずーっと寝ていた眞介君を呼ぶ。一応眞介君は猫の姿だから猫用の餌を用意した。
今の所眞介君が人間の姿になる様子もないし…なんか普通に1週間過ごせそうな気がしてきた。そんな風にご飯を食べている眞介君を見ていれば、
「宙……甘いぞ……」
何かを見透かしたかのようにリクが言葉を発する。
「油断大敵だからな?もー、本当宙はガードゆるゆるなんだから…」
「なっ……?!……俺はなんも悪くない!」
ムッとしつつ俺も昼食をとる。
久しぶりの休日だしのんびり過ごそうかなぁ、と思い昼食を終えた後ソファで本を読んでいれば隣にリクが座る。
「何読んでんの?」
「こないだ本屋に行った時に気になって買ったんだよね…中々読む時間なかったし」
「ふーん」
そう言うとリクは本を覗き込んだ。
「……なんだよ、本見えない」
「んー?見えなくしてんの」
「…おい、……わっ!」
「久しぶりに人間になった俺にも構ってって話」
「ちょ、リクっ!!」
グイッと腕を取られて見ていた本を落としてしまう。リクが顔を寄せてきて鼻と鼻がくっつくスレスレまで近づけられる。久しぶりに見た人間のリクは相も変わらず整っていてドギマギしてしまう……。
「ねぇ…宙」
「な、んだよ……」
リクが艶を含んだ声で俺の名前を口にする………
そこに急にキイッと扉が開く音がする。
「え……」
「………」
倒されてる俺からは見えないが、リクは顔を上げて嫌そうな顔をする。
「何してんだよ」
あー、なるほどね………。
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