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猫達との1週間:8
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「そらー、もうすぐ夕飯の準備し……て…」
夕方を少し過ぎた頃映画を観終わり寝室へと入る。
そこにはスヤスヤと眠る宙……。
でも何かがおかしい。無造作に乱れた布団、シーツ。そして何より臭いがする。
「ちっ……宙!そーら!起きて」
「んっ…んん〜…し、すけ…くん」
「はあ?眞介?」
「…んん、…え?り、リク??」
ガバッと起き上がる宙は顔を真っ赤にしてわたわたと焦っている。
「なに、眞介って。俺はリクなんだけど〜?」
わざとらしく責める口調になると、冷や汗を垂らして宙が苦笑いをする。
「あはは……え、えっと…寝過ぎたかも、うん!ご飯の準備しなきゃな!」
「あ、待て」
「うわっ」
ベッドから起き上がり歩き出した宙の腕を掴みベッドに押し戻す。
「な、んだよ…」
「………あいつの臭いすごいするんだけど」
「え?!」
「なにされた…?」
「え、ええっと…」
宙の体からは眞介の奴の臭いがした。問い詰めれば宙はあーとかうーとか口籠る。大体のことは想像できるけど…つーか、隙ありすぎ…。俺が呆れて黙り込むと宙は俺が怒ってると思ったのか、
「ご、ごめん……俺寝ててそれで」
「謝って欲しかったわけじゃないけど……多分あいつからだろうし?」
「でも……」
目を伏せる宙、
「でも宙も可愛くおねだりしたもんね?」
「なっ……」
「………」
ドアに目を向ければ壁に寄りかかってる眞介がいた。
宙は顔をまた赤くして眉をハの字に曲げている。
「んなもんお前がどーせ宙に言わせるような事したんだろ?」
「あら?意外にれーせー」
「宙が強請るとか…当たり前っつーか」
は?と言う顔で俺を見る宙。
「だって宙エロいし…意外に欲に忠実だし?」
「ば、馬鹿野郎!!そんな事…っ」
「あるから眞介に襲われてんだろー?」
「っ……」
ぎゅっと口を結んで何も言えないと言った表情をする宙。それがまた可愛い。
「とりあえず、眞介お前宙あんま虐めんな。つーか俺の宙に手ぇだすな」
「えー?」
「えーじゃねぇ…宙もあんま隙見せるなよ?」
グイッと宙を起こして肩を抱いたまま眞介の横を通り寝室を出る。
「冷静だけど…独占欲半端ねぇな」
残された眞介は苦笑い気味に言葉をこぼすのだった。
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