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可愛いくない
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「報告書…なんとか、間に合った…」
いつもより一本遅い電車でもなんとか間に合った。
「宙おはよー」
「おはよ…」
「お前が時間ギリギリに来るの珍しいな」
「うん……てか、小野瀬…」
「何?」
「猫ってさ、人間になると思う?」
「……は?」
小野瀬に一通りの事を話した。すると
「お前寝ぼけてんだろ確実に」
やはり信じてもらえない。
「だよな、俺寝ぼけてんだよな…」
きっと今日も帰ったらいつもの猫のリクが可愛く出迎えくれるんだよな。
「おかえりー」
「………」
現実は甘くない。
「何してんの」
「夕飯作ってんの」
「猫って料理できんの?」
「人間の体になりゃ大抵の事は出来んだろ」
「つかなんで作り方とか分かるの」
「いつもお前の料理してるの見てたからな」
なんか恥ずかしい。
向かい合ってご飯を食べている…。リクは人間の俺と同じものを。箸とか普通に使ってるしなんなの。
夕飯を食べ終わり俺がリビングでテレビを見ていると…
「な、なんだよ!」
「膝枕してよ」
「何でだよ」
「いつも膝の上で寝てんじゃん?なんか人間の姿だとどうも身動き取りづらいんだよな…」
「うわわ!」
そのまま俺の膝に頭を乗せたまま眠り出した。
「っ…」
猫の時のリクの様な艶のある髪の毛。猫の時も中々な美人な猫だったけど人間になってもこうも整っているのか。
「……ら、…」
「んん…?」
「宙!」
「うわぁあ!」
近い!!顔が近いんだよ!!!
「何…」
「風呂」
「あぁ、もうそんな時間か」
俺も一緒になって寝てしまっていたらしい。
「先入ってこい」
「は?一緒に入るだろ」
「はぁあ?何でよ!」
「いつも入ってんじゃん」
「それはお前が猫だからだ!今のお前は人間なんだから自分で洗えるだろ…」
「ケチだなー…俺は宙と入りたいのに…」
そう言いながらリクは1人で風呂場に向かって行った。
正直今のリクと一緒に入れる気がしない。男同士だから構わない…が…無駄に緊張してしまう。
あぁ、あの可愛いリクは何処へ…。
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